横浜F・マリノス降格危機のなぜ?
「公の場で言うことではないのかな、と。熱くなるのはわかりますけど、そこは監督が自制してくれないと。(会見は)オフィシャル(・サイト)などに掲載されるんだろうけど、他の選手たちには聞かせたくないレベルの話ですよね。負けたという結果を次にどう生かすか、ということが今年はあまり反映されていない気がする。選手もそうだし、監督もそうだし、チームの全員が考えていかなければいけないことだと思っています」 シーズンも残るは8試合。そのなかには上位につけるベガルタ仙台、北海道コンサドーレ札幌、FC東京との対戦もあれば、残留を争うガンバ大阪、V・ファーレン長崎、サガン鳥栖との直接対決も含まれる。クラブが一丸となって、目の色を変えて臨まなければ状況はさらに悪化しかねない。 「4万人以上も入ったサポーターの前で勝てなかったことをアンラッキーだったと思っているのか、あるいは本当に悔しがっているのか。この点はもう一度検証しながら見ていきたいし、本当に勝ちたい気持ちがある選手を今後は選んでいくと思う。メンタリティーの部分は必ず変えていきたい」 会見の最後で、ポステコグルー監督は不退転の決意をにじませた。同じ失敗を繰り返したくないという思いから、伊藤も前出のコメントを口にしながらちょっぴり語気を強めた。勝ちたい思いは全員に共通するもの。胸突き八丁の終盤戦へ向けられた太く揺るぎないベクトルが、未曽有の大混戦となった残留争いで生き残るカギを握る。 (文責・藤江直人/スポーツライター)