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120試合の短縮シーズン、タイトル争いや投手陣にどのような影響が出る?/元阪神・藪恵壹に聞く

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週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は投手編。回答者はメジャー・リーグも経験した、元阪神ほかの藪恵壹氏だ。

Q.日本のプロ野球が120試合に短縮されて開幕しました。試合数は減ったと言っても、6連戦が絶え間なく続き、すでに9連戦も組み込まれているなど、かなりタイトな日程です。このような特別なシーズンで、先発、中継ぎ、抑えにはどのような影響が考えられますか?タイトルレース等にはどのようは影響が出るのでしょうか。(東京都・50歳)

 ペナントレースが143試合から120試合に短縮されたことで、先発投手が一体シーズンで何試合登板できるのか? と考えると、単純に先発ローテーションを5人で回して24試合(日本の場合はほとんどありません)、6人で回して20試合です。V争いの行方、状況を見ながらエース級のピッチャーは、中6日の6人がベースのチームであったとしても、登板間隔を詰めるなどして投げていく時期もあるでしょうから、そこにその分をプラスしていったとしても、24試合が限度でしょう。  昨シーズンの記録を振り返ってみると、セ・リーグの最多勝が巨人の山口俊(現ブルージェイズ)選手で、26試合に登板して15勝。パ・リーグは日本ハムの有原航平選手で、24試合に登板して15勝です。この数字から判断すると、こちらも単純に計算して登板数の半分に2~3勝を足した数が最多勝クラスのラインになるでしょうか。つまり、20試合登板で12、13勝、24試合で14、15勝ですね。ただ、交流戦休みやオールスターブレイクなどがない今季は、かなりハードなスケジュールが決まっていて、想定した上限には届かず、12~13勝がタイトル争いの本命かなと私は考えています。  一方、リリーフに目を向けてみると、中継ぎ投手にはホールドの記録があるものの、彼らにとっては登板数が何よりも評価のポイントで、60試合だと2試合に1度のハイペースとなってしまう計算ですから、今季に限っては50試合に投げたら十分合格点。それでもかなり投げた、と感じるのではないでしょうか。抑えでは通常のシーズンならば60試合で40セーブが1つの基準となるでしょうが、今季に限っては到底、40セーブには届かず、30セーブでもタイトルに手が届くかもしれません。抑えのピッチャーが30セーブにプラスαで稼いでいたら、その抑えピッチャーのいるチームは確実に優勝争いをしていますね。  ただ、前述したように、試合数は減ったとはいえ、かなりタイトなスケジュールをこなさなければいけないシーズンで、先発、リリーフともに例年とは比較にならない負担が強いられることとなると思います。一軍登録人数などが増えたのもその負担軽減のためで、多くのチームがピッチャーに割いています。休ませながら、故障を避けながらのシーズンになってしまうのは、仕方がありませんね。 ●藪恵壹(やぶ・けいいち) 1968年9月28日生まれ。三重県出身。和歌山・新宮高から東京経済大、朝日生命を経て94年ドラフト1位で阪神入団。05年にアスレチックス、08年にジャイアンツでプレー。10年途中に楽天に入団し、同年限りで現役引退。NPB通算成績は279試合、84勝、106敗、0S、2H、1035奪三振、防御率3.58。 『週刊ベースボール』2020年8月17日号(8月5日発売)より 写真=BBM

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