いまでは伝説の迷機? じゃじゃ馬と評された車3選
過激な性能にシャシがついて来なかったクルマを振り返る
1980年代は各メーカーとも厳しい排出ガス規制の対応がひと段落し、ターボエンジンの普及とともに国産車の高性能が一気に加速した時代でした。 【画像】乗りこなすのは難しい!過激なテクが必要だったじゃじゃ馬な車を見る(18枚) さらに、モータースポーツへの参戦も積極的におこなわれるようになり、ベースとなる高性能モデルも数多く誕生し、1990年代には絶頂期を迎えます。
しかし、そうした高性能なクルマのなかには、いまと比べると技術的に成熟していなかったことから、過激な操縦性のモデルも存在。 そこで、ドライバーの腕が試された「じゃじゃ馬」マシンを、3車種ピックアップして紹介します。
●オートザム「AZ-1」
マツダは1980年代の終わりから5つの販売チャネル(ブランド)を展開し、そのひとつであるオートザムから1992年にデビューした伝説的な軽スポーツカーが「AZ-1」です。 AZ-1は軽自動車で唯一のガルウイングドアを持つ2シータースポーツカーとして開発され、最高出力64馬力の660cc直列3気筒DOHCターボエンジンをリアミッドシップに横置き搭載。このエンジンはスズキから供給されました。 ボディは専用のスチール製モノコックにFRPの外板パーツを多用したことで、車重は720kgと軽量です。 また、ステアリングのロック・トゥ・ロックが2.2回転に設定され、国産車では類を見ないほどのクイックステアを実現。 しかし、軽量な車体はリア寄りの前後重量配分となったことから、フロントタイヤの接地荷重が低く、操縦性はアンダーステア傾向が強くなってしまいました。 一方で、足まわりのセッティングは優れていたとはいえず、唐突にオーバーステアに転じることもあり、スピンを喫してしまうケースも散見され、「楽しいけれど危険なクルマ」とレッテルが貼られたほどです。 いまではAZ-1の見た目やキャラクターが海外でも注目され、中古車が海を渡り、価格の高騰を招いています。
●日産「マーチ スーパーターボ」