Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

「命守るため」 観光の島、苦渋の来島自粛要請 与論、コロナ感染拡大の不安

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
南日本新聞

 新型コロナウイルスの感染者が3日間で23人確認された与論町が来島自粛を呼び掛けた24日、ホテル業者らは県内外の予約客に対し、キャンセルを促す電話を入れるなど対応に追われた。夏休みは年間を通して最大の書き入れ時。経営への打撃は大きく、観光関係者らは「命には代えられない」「売り上げ減だが、仕方がない」と悔しさをかみしめた。    「感染拡大で大半の飲食店が休業し、観光を楽しんでもらえない可能性がある」。同町茶花のホテル「青海荘」では、スタッフが2週間先までの約100件の予約客に電話連絡して島内の状況を伝えた。大半の客が理解を示し、キャンセルの意向を伝えてきた。  同ホテル代表で、与論島旅館業組合長を務める川畑将一朗さん(29)は「現状では島民だけでなく、宿泊客の安全も担保できない。売り上げは苦しいが、仕方ない」と話した。  例年多くの観光客でにぎわう茶花海岸近くのカフェ「海岸通り」は、24日から休業した。来島者が見込まれる4連休ということもあり、テークアウト限定の営業も考えたが、感染拡大を考慮して断念した。経営する益山正章さん(62)は「小さな島では誰でも濃厚接触者になる可能性がある。今は命を守るしかない」と語った。

 「自治体として来島自粛要請は当然の対応」と話すのは自営業野口さよ子さん(64)。「死者が出てからでは取り返しがつかない。今は一人一人が気を引き締めて生活すべきだ」と訴えた。  山元宗町長は24日、南日本新聞の取材に対し、「観光関連で生計を立てる住民が多い中で苦渋の決断だった」と説明。「直面している厳しい現状を広く周知し、島民の命を守りたい。休業補償については、国や県に支援を求めながら検討したい」などと語った。

【関連記事】