【本当にお得な家電量販店選び】見比べるべきは「現金払い」と「クレカ払い」で異なる「ポイント還元率」 他社クレカと自社クレカの違いにも注目
大きな買い物となる白物家電からちょっとした電子機器まで幅広く取り揃える「家電量販店」。どこのチェーンも同じように見えるかもしれないが、顧客獲得のために激しい競争が繰り広げられている。商品の価格はほぼ横一線だが、差を分けるのは複雑な「ポイント制度」や「クレジットカード」のサービスだ。本当の“最安値”で買えるのはどこか、徹底調査した。【前後編の後編】
その場でズバッと
価格交渉は店舗や店員によって対応が変わり、商品の在庫状況などにも左右される。状況によっては購入する側の“交渉力”にも左右されるだろう。 そうした条件に左右されずに安く買える店を選ぶうえで重要になるのが、各社が力を注いでいる「ポイント還元」制度だ。ポイントサービスに詳しい菊地崇仁氏(ポイ探代表取締役)が言う。 「主要な家電量販店はそれぞれ独自のポイント還元制度を持ちます。5%や10%と還元率が高いのが特徴ですが、多くの場合、1~2年程度でポイントが失効するため、管理が重要になります」 今回、菊地氏監修のもと、売上高上位7社のポイント制度を比較した。まず見比べたいのが、ポイントの「還元率」だ。 家電量販店では商品によってポイントの還元率が異なることが多い。そうしたなかで基本「10%還元」を謳うのがビック、ヤマダ、ヨドバシだ。ポイントは現金払いであればどこも次回の買い物から利用できる。 「以前はポイントが商品を購入した翌日に付与されるチェーンが多かったのですが、今はどこもすぐに反映されます。大きな買い物をしたついでに、ポイントで電池などの消耗品や周辺機器を追加購入できるため『使い切る』のも手です」(菊地氏)
唯一、ポイント還元制度を採用していないのがケーズデンキだ。ケーズは「現金値引き主義」を掲げ、店頭の価格表示にあるように「その場でズバッと」ほぼすべての商品が値引きされる。 「ケーズはポイント制度がない代わりに、独自の『あんしんパスポート』という会員制度(年会費無料)を設けています。これを作成すると多くの商品が数%引きになるうえ、長期無料保証が自動付与されます。ポイントよりも現物の商品の安さを求める人には非常に魅力的です」(同前) 仮に10万円のテレビを現金で購入する場合、ビックやヤマダは「次の買い物に使える1万ポイント」が付くが、仮にケーズが5%引きだった場合「9万5000円」の出費で済む。次回の買い物を見越してポイントを狙うか、現物の商品の安さを求めるかで選択が変わりそうだ。