米国株式市場=ダウ最高値、雇用統計受け景気懸念が緩和
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米国株式市場は、ダウ工業株30種が終値での最高値を更新し、ナスダック総合も1%超高で引けた。この日発表された想定外に強い米雇用統計を受け、景気低迷を巡る懸念が和らいだ。 米労働省が発表した9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。 スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は、このデータは「基本的に第4・四半期の経済活動が引き続き堅調なペースを維持する可能性が高いことを示している」と指摘。「これはうれしいサプライズだが、今後の利下げペースが鈍化する可能性も示唆する」と述べた。 市場では、11月6─7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げが再び行われるとの見方が後退した。CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む50bpの利下げ確率は現在わずか8%となった。同日序盤の時点では約31%だった。 低金利の恩恵を受けるとみられる小型株がアウトパフォームし、ラッセル2000指数が1.5%上昇。S&P金融は1.6%高となった。 週足では、ダウは0.1%、S&P総合500種は0.2%、ナスダックは0.1%、それぞれ上昇した。 S&Pエネルギーは原油価格の上昇に伴い、1.1%高となった。週間ベースでは、中東情勢の懸念を背景に7%上昇し、2022年10月以来の上昇率を記録した。 個別銘柄では、新興電気自動車(EV)メーカーのリビアンが3.2%安。通年の生産見通しを引き下げ、第3・四半期の納入台数が予想を下回ったことが売り材料となった。 スピリット航空は24.6%と大幅下落。破産申請の可能性を巡り債券保有者と協議中との報道が嫌気された。 一方、他の航空会社は上昇し、格安航空フロンティア・グループは16.4%、ユナイテッド航空は6.5%、デルタ航空は3.8%、それぞれ上げた。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.72対1の比率で上回った。ナスダックでも2.20対1で値上り銘柄が多かった。 米取引所の合算出来高は109億1000万株。直近20営業日の平均は120億3000万株。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 42352.75 +341.16 +0.81 42248.26 42361.38 41972.11 前営業日終値 42011.59 ナスダック総合 18137.85 +219.37 +1.22 18130.42 18145.28 17952.30 前営業日終値 17918.48 S&P総合500種 5751.07 +51.13 +0.90 5737.48 5753.21 5702.83 前営業日終値 5699.94 ダウ輸送株20種 15814.11 +68.72 +0.44 ダウ公共株15種 1051.42 -6.68 -0.63 フィラデルフィア半導体 5206.84 +81.62 +1.59 VIX指数 19.21 -1.28 -6.25 S&P一般消費財 1589.97 +25.34 +1.62 S&P素材 599.28 +2.47 +0.41 S&P工業 1146.22 +7.14 +0.63 S&P主要消費財 873.04 +1.96 +0.22 S&P金融 759.61 +12.24 +1.64 S&P不動産 273.09 -1.78 -0.65 S&Pエネルギー 717.98 +7.58 +1.07 S&Pヘルスケア 1769.05 +1.41 +0.08 S&P通信サービス 318.99 +3.78 +1.20 S&P情報技術 4380.83 +42.99 +0.99 S&P公益事業 413.01 -0.69 -0.17 NYSE出来高 8.65億株 シカゴ日経先物12月限 ドル建て 39785 + 1225 大阪比 シカゴ日経先物12月限 円建て 39625 + 1065 大阪比