「エアコンのお掃除機能はない方がいい?」節電のプロが教える、エアコンの“買い替え時”と“種類”とは?
エアコンを買い替える時期の目安は?
エアコンは長く使えるだけに、買い替えの時期が難しいもの。目安となるタイミングはいつなのでしょうか? 「近年、エアコンの平均使用年数は13年程度です。ほとんどの方は壊れてから買い替えをしているのでこのくらい長い期間になっているのですが、家電の中でもエアコンと冷蔵庫に関しては壊れてから買い替えを検討するのは非常にリスクが高いもの。できるだけ事前に計画することをおすすめします」(和田さん) たしかに、真夏日に突然エアコンが壊れ、新しいものが届くまでに数日要するとなれば命の危険が伴う恐れもあります。 「最盛期は特に壊れたからと修理を依頼してもすぐには来てくれないですし、新しいものを購入しても取り付けまでに時間を要することが多いです。まだ稼働している時に、どのメーカーのどの機種が良いのか、どの店で買うのが一番安いのかを吟味する方が良いですね。自治体によっては買い替えに補助金を出しているところもあるので、調べるとお得になるかもしれません」(和田さん)
置くだけタイプは節電になるのか?
エアコンは取り付け工事にお金も時間もかかるため、近年家電量販店などでも売られている「工事不要・置くだけタイプ」が気になるのですが、このタイプは節電になるのでしょうか? 「エアコンの設置工事が難しく、置くだけタイプしか設置が難しい環境であれば仕方ないと思います。しかし、エアコンはヒートポンプが搭載されていいて、与えた電力以上の能力を発揮することができるのが優れたところです。一方で、置くだけタイプは与えた電力以上の働きはしません。そのため、一気に部屋の中を温めたり冷やしたりする場合には圧倒的にエアコンの方が消費電力は少なくすみます」(和田さん) 冬場の電気ストーブ・ハロゲンヒーター・セラミックファンヒーターも同様で、短時間足元だけを温めるなど補助的に使うのなら問題ないけれど、メインとして使うには効率が悪いのだそう! 「エアコンって本体もすごく大きいですし、風が勢いよく出てくるから電気代がかかってるとイメージしがちなのですが、実はそんなことはありません。特に冷房は暖房比べて、思っているほど電気代はかかっていないんです。なので熱中症予防のためにも我慢せず冷房を使用してくださいね」(和田さん) お掃除機能は無い方が良いということは、そこまで高機能で高額なものを買う必要はないということ!つい使えるギリギリまで買い替えは渋りたくなりますが、できるだけ余裕をもって、シンプルなエアコンの買い替えを検討したいと思います!
■和田由貴さん 消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。 取材・文/松本果歩
MonoMaxWeb編集部