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「WeChat」禁止のトランプ大統領令、米企業の国際展開を脅かす恐れ

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Bloomberg

(ブルームバーグ): 中国で最も利用の多い通信アプリ「微信(ウィーチャット)」の禁止は、アップルやウォルマートなど米企業の国際事業に強烈な影響を及ぼしかねない。米中間の個人の連絡も遮断される恐れがある。

トランプ米大統領が署名した大統領令の言い回しは曖昧で、禁止がどこまで幅広く適用され、微信を運営するテンセント・ホールディングス(騰訊)がどれほどの影響を被るのか、多くが不明だ。だが、45日以内にアップルやグーグルのアプリストアから微信は姿を消す公算が大きい。これは少なくとも、アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を生産する業者と連絡を取るエンジニアから、本国にいる家族とのビデオ通話を楽しむ在米中国人まで、全員にとって重要なサービスの更新が停止されることを意味する。

禁止措置が利用の阻止にまで広がれば、米中を最終的に切り離すことになりかねない。映画館や電車の切符の予約、買い物などあらゆる場面で微信は数十億人の生活に密接に根付いており、ワッツアップなど代替となるアプリは中国で使用することができない。テンセントは米ゲーム会社アクティビジョン・ブリザードや、写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップ、米プロバスケットボールNBAとも深い関係を持つ。及び得る影響の大きさは、世界のテクノロジーやインターネット経済におけるテンセントの存在の大きさを浮き彫りにする。

シンクタンク、ニュー・アメリカで中国デジタル経済を担当するグラハム・ウェブスター氏は大統領令が「米中間のコミュニケーションを実際遮断することになるだろう」と指摘した。

中国で製品を販売する米国企業にとって、テンセントは大きな役割を果たしている。例えばアップルは、工場の現場だけでなく経営幹部の間でも微信がコミュニケーションの潤滑油として機能している中国で、アイフォーンの大半を生産する。最悪の場合、ウォルマートやスターバックスは中国で微信を通じた商品の販売やサービス提供が禁止されるかもしれず、そうなれば電子商取引で最も急成長を遂げている1つを手放すことになる。ウォルマートの米国外売上高のうち中国は約9%を占め、最も成長している市場だ。

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