市川紗椰が紹介するアメリカの"ご当地バーガー"「日本でもうどんなどに地域性があるように、アメリカでは各地方に固有のバーガーがあります」
『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は、アメリカのご当地バーガーについて語る。 * * * 前回、開発に成功した市川オリジナルバーガーの作り方を発表しました。大量のタマネギを、丸めたお肉に叩きつけるスタイルで、インスピレーション源はアメリカのオクラホマ州のご当地バーガー、オクラホマオニオンバーガー。 アメリカといえばハンバーガーですが、よくイメージされるカリふわのバンズ×牛100%のパテ×レタス・トマト・チーズなどの具材を使ったバーガー以外にも、多くの種類が存在します。 日本でも、うどんなどに地域性があるように、アメリカでは各地方に固有のバーガーがあります。今回は、日本であまり知られてないご当地バーガーをご紹介します。 まずは、コネチカット州のスチームドチーズバーガー。その名のとおり、グリルや鉄板で焼くのではなく、スチームで蒸して調理します。 蒸しながら余分な脂が落ちる構造の、専用の蒸し器が使用され、あっさりだけどしっとりしたパテに仕上がります。チーズも別で蒸されており、ドロドロの形状。トッピングはごくスタンダードで、私は"全のせ"(トマト・レタス・ケチャップ・マヨネーズ・マスタード)をいただきました。 スチームの水分とてんこ盛りの具材のせいでバンズがぐちゃぐちゃになるかと思いきや、バンズがよけいなものをきれいに吸収してくれて「よく計算されているな」と感心しました。 ちなみにこのバーガーが誕生した地域は、もともと金属加工が盛んで、専用の蒸し器を開発したからこのスタイルのバーガーが生まれたらしいです。家の普通の蒸し器でもまねできると思うので、ほんの少しヘルシーなバーガーを求める方にはオススメです。 次は、ミネソタ州のジューシールーシー。これは、パテの中からチーズが出てくる、いわばチーズinハンバーガー。2枚のパテの間にチーズを挟み、両パテの端をくっつけて作りますが、チーズ周辺のお肉は外側より温度が上がらないので、中身がとてもジューシーに仕上がります。