お笑いトリオ・ビックスモールンが「ゴット・タレント」セミファイナル進出の快挙 海外で〝超ブレーク〟の秘密
お笑いトリオ・ビックスモールンがスペインのオーディション番組「ゴット・タレント」でセミファイナル進出という快挙を成し遂げた。自身の体をアクロバティックに使ってさまざまなものを表現するボディーアートのネタで、最近は日本だけでなく海外でも人気を博し、ユーチューブの登録者数は驚異の350万人超えを記録。ワールドワイドに活躍する3人の人気の秘密に迫った――。 【写真】キンタロー。タイの空港でもものまね披露 「変顔が通用しました!」 ビックスモールンはゴン(49)、チロ(47)、グリ(33)の3人からなるお笑いトリオ。スペインの「ゴット・タレント」でボディーアートのネタを披露し、見事にセミファイナル進出を果たした。その動画はすでにネットでも公開されている。 舞台では〝代名詞〟とも言うべき鳩時計や、スペインらしく闘牛、サグラダ・ファミリアなどのネタを披露し大歓声を浴びた。ゴンは「動画よりも実際の現場の方が反応がすごい。音楽の規制があって動画では音が差し替えられたりするので。現場の盛り上がり方は異常でした」と振り返った。 ビックスモールンは当初、ゴンとチロのコンビだったが、2019年にグリが加入しトリオになった。グリは「もともとファンで、イチかバチか『弟子にしてください』と言いました」。これに対しゴンは「こっちが食うのに必死なのに弟子は取れない。だったら3人でやった方がネタも面白そうだから、一緒にやってみようかと」。 しかし、これにチロが猛反対。理由は「ギャラ3等分はキツすぎる」というもの。チロは「3人になったら新しくネタをつくり直さなきゃいけないし、絵も描いてて個展もやってたからそれもできなくなる。でもゴンが『3人になったらできることが広がる』とすごい熱意で」。ゴンは「確かに3等分になるけど、稼ぎの分母を増やせばもっと稼げる、と言って説得しました」と明かした。 実際に3人になり、やれるネタは格段に増えたという。ゴット・タレントでも披露した「オリンピック」というネタは五輪の輪を表現しているが、ゴンは「あれなんかは3人いないとできない」。チロも「どうしても輪っかがね。2人だと手が足りないので」。 ネタ以外にもグリの加入は大きかった。ラスベガスでネタを披露したが反応がイマイチで悩んだ時、グリが「他の演者を見ると、みんな拍手のタイミングで『どうだ!』と見えを切ってる」と指摘。ゴンは「それで全部のネタの後にやりはじめたら、客席が『ワ~』となったんです」。 SNSを駆使し、海外でも活動した成果でユーチューブチャンネルは現在、登録者数約352万人という驚きの数に達している。これにもグリの功績がある。ゴンは「最初、僕が1人でやってたけど30万人くらいで音を上げた。編集とか毎日やってつらくて…。ホント、『いいね』押しすぎて腱鞘炎になった(笑い)」。 そこでチロとグリに任せたところ、「さっきの見えを切る話じゃないけど、グリは分析する能力が高い。いろいろ分析して350万人まで引き上げてくれた」(ゴン)。ほとんどが海外の登録者で一番多いのはインド。以下インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイだそうで、チロは「日本用のユーチューブもあるけど、そっちは2000人」と苦笑した。 彼らを最も応援しているのがオードリーの若林正恭だ。ゴンは「ネタの相談とかもしてる。僕らのネタを全部知ってるので『あの動きはほかのネタでできない?』とか。ゴット・タレントでやった闘牛やサグラダ・ファミリアも若林さんのアドバイスがありました」。 ビックスモールンは、日本では漫才協会に所属し浅草東洋館に定期的に出演。ワールドワイドな活躍と正反対の劇場にも思えるが、ゴンは「一番好きな劇場。雰囲気がいい。ギャラは安いけど(笑い)、これからも出続けます」と話していた。
東スポWEB