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「文化芸術は京都のアイデンティティ」。京都市が文化芸術活動緊急奨励金を創設した理由

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美術手帖

 新型コロナウイルスの影響が長期化するなか、イベント中止や活動自粛などで芸術文化活動にも大きな影響が出ている。そうした事態に対し、京都市は独自の支援策として、文化芸術活動緊急奨励金を創設した。  この奨励金は、補正予算のうち5000万円を充てて実施されるもので、現在の情勢において実施できる文化芸術活動(企画・制作・実施・リサーチ等)を募集し、審査のうえ奨励金を交付。京都市に居住または活動拠点を置く個人・グループを対象に、150~200件程度を奨励し、1件につき30万円を上限に活動支援を行う。  この緊急奨励金創設の背景について、京都市文化芸術企画課の松本守弘はこう説明する。「ウイルス感染症拡大による影響が拡大・長期化し、『自粛疲れ』や『偏見や差別』といった問題が深刻化するなか、『人々の心に作用する』文化芸術が果たす役割は大きい。こういう時期だからこそ活動継続を支えることが重要だと認識している。いまもっとも避けるべきなのは、ここで活動をやめてしまう方が出てしまうことだ。文化芸術は京都のアイデンティティであり、社会に必要不可欠なもの。そこを支えることで、将来的に市民にかえってくる」。  この奨励金では、その対象を「文化芸術基本法第8条から第12条に列挙された分野(文学、音楽、美術、写真、演劇などから舞踏、映画、アニメーション、雅楽、漫談まで)」としたことも大きな特徴だ。「京都は伝統文化のイメージが強いが、現代美術やマンガ、アニメのクリエイターも多い。限られた予算のなかでどういった支援がいいのかを考えた場合、文化芸術基本法に則ることがいいのではないかと考えた」。  通常の補助金などでは、実際の支払いまでに時間を要するが、今回は「何よりもスピード感を重視した」という。緊急奨励金の検討が始まったのは4月に入ってから。当初計上されていたイベント予算などを組み換え、月内での発表にこぎつけた。最速で6月初旬には支払いが可能だという。  今後は、民間企業からの寄付金も上乗せし、奨励金の増額も検討されている。また京都市は支援のフェーズを切り替え、大規模事業を支援するプラットフォームの創設も視野に入れているという。

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