観光で能登の被災地のいまを伝える 次世代のガイド「インタープリター」とは
講師「なぜ、MACショップのノートパソコンは76度の角度で置かれているのか。わかりますか?なぜ」 参加者「お客さんに触れさせるため」 講師「見づらいですよね。見づらかったらどうしますか?触って自分の見やすい角度に調整するでしょう。人はモノに触ったりすると関連性が生まれる」 講師「見えにくいとさわって角度を変えますよね。そうするとどうなるか、そこに関連性が生れて欲しくなる。関連性が生まれると見ているだけでなくほしくなる」 ガイドをする人が、自分の体験や知識を交えて説明するものと観光客の間に関連があることを気づかせること。インタープリターとして大事な要素です。 ■いざガイド実習 体験談や問いかけを駆使して 初日に学んだ観光ガイドとしての心構えに続き、2日目はいよいよ実地研修に臨みます。受講者は観光地の現状を見た上でガイド実習に臨みます。 まず、グループに分かれて観光地で何について伝えたいかテーマや話題決めです。 受講生「海岸線がもとのところから伸びた。漁港という生活の場だったところがこれだけ変化したということが、地上とは違う意味、海で起こった地震の景色・風景も」 伝えたいことをまとめていざ、ガイドの体験です。 観光客の1人になって聞いてみてください。5分くらいの説明の一部です。 地盤が4メートル隆起した輪島市門前町の鹿磯(かいそ)漁港では。 発表者「船が3隻見えますが、2つの船は浮かんでいますが、1隻は転覆しています。ということは2つの船で今もここで生活している方がいるのかもしれません。転覆をした船の持ち主の方はこの町を離れて生活をされているんじゃないかなという風に感じます。地震は自然を大きく変化させたということと、平和に暮らしていた人々の生活を大きく変化させたことがこの漁港から皆さんに伝わるんじゃないかと思います」 インタープリターの手法として、問いかけや体験談を交えて相手の興味・関心をひくことも効果的です。輪島市の千枚田でのガイドです。