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「コロナ太り」に効く健康食品のウソ ダイエット「原理原則」に逆行 トクホ・機能性食品…審査の実態

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新型コロナウイルスの感染拡大、自粛要請で、太ってしまった人も多いのではないでしょうか。一方、原因がウイルスであるがゆえに、食事や運動習慣の改善という根本的な解決がしにくいのも事実。そんな心理に入り込むのが、「手軽にダイエットする」ための商品、いわゆる「健康食品」です。 【写真】ウエストの差に愕然… 合計40kgダイエットのビフォー・アフター 外見はここまで変化! ネットを見ていると「このサプリを飲めば脂肪がドバッと…」といった広告が目に入ることがありますよね。しかし、ダイエットは食事と運動の習慣の改善に取り組むのがもっとも近道。体重115kgから合計40kgの減量に成功した記者が、かえって損をさせる「騙し」の手口を説明します。(朝日新聞デジタル編集部・朽木誠一郎)

健康食品では病気は防げないし治せない

ネットを見ていると「このサプリを飲めば脂肪がドバッと…」といった広告が目に入ることがあります。ダイエットに弱気になっているときほど、「えっ、サプリで脂肪が排出されるの?」とグラっと来てしまいそうです。しかし、健康食品には「病気を治したり、防いだりする効果はない」のです。 「健康」食品というネーミングから「なんとなく健康に良さそう」と思っている人もいるでしょう。しかし、これはあくまで「良さそう」なだけ。実はこれは、上手なコピーライティングです。もし、その商品に本当に病気を治したり防いだりする効果や効能があれば、それは「医薬品」になります。 健康食品はあくまでも「食品」ですから、そんな効果はありません。肥満症やそれに関連する生活習慣病などは病気なので、健康食品(サプリを含む)でそれが解消されることもありません。ダイエットにおいては「おまじない」程度と言っていいでしょう。 そもそも、「健康食品」というのは、定義自体があいまいなものです。インチキな商品から国民を守る消費者庁が、2017年10月に発行した『健康食品 5つの問題』というリーフレットの中でも“錠剤・カプセル状の製品は、薬のように見えますが、「食品」であり、病気を治す効果、防ぐ効果はありません”と明言されています。 一方で、肥満者には目先の利益を優先してしまう傾向があることがわかっています。これが、「食事や運動の習慣は変えられないから、サプリを飲もう」という発想につながるのです。結果、やせないだけではなく、肥満者を食い物にするビジネスに、まんまと騙されてしまう、という構造ができあがります。 ダイエットを借金返済にたとえると、これは100万円の借金を返済しなければいけないのに、月々の5万円を準備することを嫌がり、1万円をギャンブルにつぎ込むようなものです。ギャンブルと違って当たりもないので、20カ月後に借金は120万円に増えています。目を背け続けると、数年後には借金が数倍に膨れ上がる、ということが起こり得るのです。 ヘルスケアビジネスにおいて、医薬品のように効果がない、ただの食品であるがゆえに開発コストが低く、原価も安く、それでいて効果があるように見えることでいい値段がつけられる、すなわち利幅の大きい健康食品は、主要な資金源になってしまっているわけです。 繰り返しになりますが、ダイエットは「食事の節制」と「適度な運動」でしか成功しません。しかし、食べたいものや量をガマンすること、体を動かすことは「しんどい」。だから自分にとってコストがかかからない方法、あるいは一気にコストを払えそうな方法に手を出そうとする。これが健康食品ビジネスの構造です。

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