村田颯が逆転ゴール!創成館が2-1で那覇に勝利
2月20日、九州各県の新人戦上位2チームが長崎県島原市に集結。九州王者を決める令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会が開幕した。島原市営平成町人工芝グラウンドで行われた順位決定リーグ戦の第1ブロック第1試合では、沖縄の新人戦王者の那覇と、長崎県新人戦準優勝の創成館が対戦し、創成館が2-1で勝利した。 【フォトギャラリー】那覇 vs 創成館 ともにボールをつないで戦う両チームの対戦は、硬さからミスが目立つ創成館に対して、落ち着いてボールをコントロールする那覇が優勢で試合をスタート。ボールを握られた創成館は、サイド攻撃に活路を見いだすが、村田颯や立川蒼真が縦に切れ込んでいく左サイドに対して、右サイドが沈黙。シュートがバーをたたく不運も続き、思うような攻撃を展開できない時間が続く。 サイド攻撃のバランスを欠く中、創成館の久留貴昭監督は18分に右サイドの田川蓮翔をベンチに下げて田中凌雅を投入。この交代で右サイドの攻撃が活性化した創成館が、少しずつ那覇を押し返し始めるが、那覇もセカンドボールをしっかりと回収し、試合の主導権を渡さない。 互角の攻防が動いたのは27分。ドリブルで切れ込んだ山口虎汰朗が倒されて得たFKを、キッカーの大村龍之介がゴール前に送ると、長身の森田光哉が頭で押し込み那覇が先取点の奪取に成功。前半を2-1として那覇リードで折り返す。 後半に創成館は、前線のターゲットを明確にして攻勢に打って出るが、ハーフタイムにベンチから「相手はシュートを打ってくる。みんなで密集して守れば大丈夫だ」と檄を飛ばされた那覇は固い守りで対抗。しかし36分、那覇のクリアミスを突いた創成館の田中がドリブルで切れ込み、最後は立川が左足で合わせて1-1。 手痛いミスで同点とされた那覇は、その後もサイド攻撃を起点に押し込んでくる創成館に対抗すべく、左サイドに新谷和馬を投入。サイドの守備を建て直し、押し返すことを狙って仕掛けた那覇だったが、創成館の攻撃を止めることはできなかった。 54分の田中歩武投入に合わせて、左サイドでプレーしていた村田を中央に、右サイドの田中を左に回した創成館は、59分に田中の左サイドからの折り返しを村田が押し込み逆転ゴール。そのまま試合を終了し、2-1で創成館が逆転勝利。 粘り強い守りからセットプレーで先制点を奪い、想定通りの試合展開に持ち込んだ那覇だったが、60分という試合時間に合わせ、早い交代を見せた創成館のしたたかさに、悔しい負けを喫してしまった。 (文・写真=藤原裕久)