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野良猫の里親になったおばあさんが急死…残された猫は異様なまでの人間不信になっていた

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まいどなニュース

野良猫の麦ちゃんは、保護団体がTNRをするために捕獲した。しかし、団体のボランティアが、知り合いのおばあさんに麦ちゃんを譲渡した。譲渡後、おばあさんが急死して、麦ちゃんは、再び里親を探すことになったが、元野良猫ということもあり、究極の人間不信に陥っていた。 【写真】寝起きの無防備な風ちゃん…ケージの隅で怯えていたとは思えない姿です ■ 譲渡先のおばあさんが急死 猫の麦ちゃんは、東京都墨田区で、猫の保護団体ソラネコがTNRをするために捕獲した。不妊手術が終わったらリリースする予定だったが、ソラネコのボランティアとおばあさんが出会い、麦ちゃんはおばあさんが引き取った。 おばあさんは、犬1匹、猫2匹(麦ちゃんとマロちゃん)を飼っていたが、病気で急死してしまった。遺族がソラネコのボランティアに「2匹の猫を引き取ってくれないか、引き取ってくれないなら保健所に持って行く」と言うので、ボランティアは猫を引き取った。ソラネコのボランティアも30匹以上の猫を保護していたので、麦ちゃんとマロちゃんの里親を募集することにしたという。 ■もう一度猫と暮らそう 当時、麦ちゃんは推定3歳で、人見知りが激しく、人なれしていなかった。譲渡サイトには、そうしたことを理解してくれる人に譲渡したいと書いてあった。 東京都に住む青木さんは、以前飼っていた猫のはるちゃんを2017年2月28日に亡くした。享年18歳だった。もう猫は飼わないと決めていたが、しばらくすると再び猫と暮らしたいという気持ちが強くなってきた。猫カフェに行ってみたり、譲渡サイトで検索したりした。保護団体にもよるが、単身者はNGのことが多いので、譲渡会には行かなかったという。 ひと月くらい猫カフェに通うと、子猫は人気があり、すぐに里親希望者が現れることに気がついた。生後半年を過ぎると、希望者はなかなか見つからない。青木さんは、3、4歳くらいの、里親が見つかりにくい猫を引き取ることにした。 「譲渡サイトで検索すると麦ちゃんが出てきました。早く譲渡したいようで、急募だと書いてありました。希望していた猫にぴったりで、これは運命かもしれないと思いました」 ■おびえきった猫 2017年6月末、ボランティアの知り合いがやっている錦糸町のそば屋で、定休日の日に麦ちゃんに会った。そば屋の人も猫ボランティアをしている人だった。 麦ちゃんは想像以上におびえていた。狭いケージの片隅で脚を踏ん張り、身体を低くして、声も出せないようだった。男性が怖いようで、そば屋の店主が近づくと、フーフー威嚇した。 その様子を見た青木さんは、「無理かもしれない」とソラネコのボランティアに言ったが、説得された。早く譲渡したいようだった。2匹一緒にいたほうが落ち着いているので、できたら2匹一緒に引き取ってほしいと言われたが、一人暮らしなので難しいと断り、麦ちゃんだけを譲渡してもらうことにした。はるちゃんの介護が大変だったので、風ちゃんとの生活も乗り越えられる気がしたという。 ■まったく拒否から、少しずつ変化が 2017年7月1日、ソラネコのボランティアが麦ちゃんを連れてきた。電車で来たのだが、麦ちゃんは電車で移動中ひどく怯えていた。青木さんは、洗濯ネットに入っている麦ちゃんを抱っこしてみたが、抱っこできたのは、この時が最初で最後。いまだに抱っこはできないという。 3段ケージに入れたが、近づくと耳を畳んでシャーっと威嚇した。水も飲まず、ごはんも食べず。トイレにも行かなかった。青木さんは、麦ちゃんに風のように自由になってほしくて、「風ちゃん」という名前にした。 7月5日、ケージの外にも興味を持つようになり、7月7日に外に出すと部屋の中で、いろいろチェックしていた。しかし、1カ月ほどベッドの下から出て来なかった。青木さんが留守にしている時にトイレを済ませ、夜間に家の中をうろついた。 2018年10月16日、風ちゃんは、青木さんがゴミを出しに行った時に家を出て、迷子になってしまった。近所の猫ボランティアが捕獲してくれた。この日を境に少し甘えるようになり、そっとなでられるようになった。いまは、ごはんが欲しいと遠くから青木さんを呼び、自己主張するようになった。 (まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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