昨季準優勝の埼玉、白星発進 地元・熊谷育ちの山沢兄弟が躍動、東京SGの反撃抑え逃げ切り【ラグビー・リーグワン】
◇21日 ラグビー NTTリーグワン1部 埼玉33―12東京SG(東京・味の素スタジアム) ラグビーのNTTリーグワンが開幕し、1部は昨季準優勝の埼玉が同3位の東京SGを下し、白星発進した。1部は12チームがレギュラーシーズン各18試合を戦い、昨季より2増の6チームがプレーオフに進出。決勝は来年6月1日に開催される。 3年ぶりの王座を目指す埼玉が東京SGとのライバル対決に圧勝した。 昨季までSOだった松田力也がトヨタへ移籍し、注目された司令塔の座を担ったのは地元・熊谷育ちの山沢兄弟だ。 開始12分、東京SG陣深く攻め込んだ埼玉は、右の密集から出たボールをSOの弟・京平が捕ると、相手防御が薄くなったすぐ横にFBの兄・拓也が走り込む。弟から兄へ鮮やかなパスが通り、兄がゴール前へ。東京SGは反則でトライを逃れたが、埼玉はここで弟・京平が先制PGを成功。
「あの場面は、気づいたら兄がジャストで横に入って来てくれてた。僕が言うのも変だけど、さすがだな(笑)」と弟が言えば、兄は「常に動いて、自分がオプションになれるよう心がけた」と小さく胸を張った。 あうんの呼吸の兄弟パスで先制した埼玉は前半、WTB長田が2トライ。13―0とリードすると、後半はCTBアソらが3トライを加え、東京SGの反撃を2トライに抑え余裕で逃げ切った。 「2人とも直感に優れていてパスもキックもできる。彼らを並べるのは簡単な判断だったよ」とディーンズ監督もえびす顔。弟・京平はトライ寸前での落球もあり「反省ばかり」と顔をしかめたが、宿敵相手の開幕戦に圧勝。一昨季の最終節からのリーグ戦連勝はこれで18。進化し続ける埼玉が開幕から強さを見せつけた。
中日スポーツ