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『愛の不時着』と『梨泰院クラス』の意外な共通点とは?人気韓国ドラマの「ヒットの法則」をひも解く

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ハーパーズ バザー・オンライン

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛要請により、自宅で充実した時間を過ごす「おうち時間」に注目が集まっていた2020年の春。各種動画配信サービスに加入したという人も多いのではないかと思うが、なかでも人気を博していたのが、Netflixで配信中の『梨泰院クラス』と『愛の不時着』だ。 【写真】『愛の不時着』で大注目!ソン・イェジンのビューティルックを振り返る どちらも同じ韓国ドラマというカテゴリながら、多くの人に支持された2つの作品。その共通点と、日本の視聴者をも惹きつけた作品の魅力について、韓国在住の現地ライターがひも解く。

“冬ソナ“ブームから早17年、韓国ドラマの人気は今も衰えず、度々ヒット作が登場する。最近日本で話題の作品といえば『梨泰院クラス』と『愛の不時着』。実は、この2つのドラマが人気を博した背景にはいくつか共通点がある。 韓国のテレビ業界はケーブルチャンネルの普及率が高く、ライバルのネット配信プラットフォームを敬遠する嫌いがある。これまで輸入された韓国ドラマも、日本の地上波で放送されることが多かった。しかし、『梨泰院クラス』と『愛の不時着』は、どちらもケーブルテレビ局の作品ながらNetflixでも配信された。日本での会員数が約300万人を超えるNetflixに作品を提供したことは、国境を越えて多くの視聴者を獲得することに繋がった要因のひとつだろう。 プラットフォームだけではなく、内容の面でも2つのドラマには通ずる点がある。それは、どちらも“グレーゾーン“に触れていることだ。『梨泰院クラス』はパク・ソジュン主演で注目を集めたが、作品に登場する人物の多様性も話題になった。主人公セロイが経営する居酒屋には、ソシオパス(反社会性パーソナリティ障害)を公言するチョ・イソ、トランスジェンダーのマ・ヒョニ、元ギャングのチェ・スングォン、ギニア出身で韓国人の父親を探すキム・トニーといった個性豊かなメンバーが揃う。

日本よりも性に対する考え方が厳しい韓国で、LGBTQ+のキャラクターが登場することは珍しいことだ。加えて、ソシオパスのようなパーソナリティ障害など、これまで韓国で公に口にするのを憚られてきたトピックが『梨泰院クラス』には数多く登場する。彼らが受ける差別的な扱いまで隠さず表現した同作は、これまでの韓国ドラマにない世界観でファンの目にも新鮮に映った。 韓国の財閥令嬢が、タイトル通り事故で北朝鮮に“不時着“する衝撃の展開から幕を開ける『愛の不時着』では、日本ではあまり知られていない北朝鮮での生活が描かれる。南北の境界線にある地雷原や日常茶飯事の停電、絶対的な軍事独裁政権、極端な格差社会など、ヒロインのユン・セリが目の当たりにする光景は、日本人にとってはドキッとする映像の連続だ。見てはいけないものを見ているような感覚のなかで、絶妙にミックスされるラブコメ要素に視聴者の好奇心はわし掴みにされた。 人気ドラマにはスターの誕生も欠かせない。『梨泰院クラス』では、主人公の仇のチャン・グンウォン役を務めたアン・ボヒョンが見事な悪役演技で一躍脚光を浴びた。アマチュアボクサーとモデルを経て、2014年から俳優活動を始めたボヒョンは、今や主演のパク・ソジュンに迫る人気で今後の活躍にも期待が集まる俳優だ。

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