斎藤慎太郎八段が名人戦2期連続で1勝4敗「打開策が見つけられなかった」
将棋の第80期名人戦七番勝負の第5局が29日、岡山県倉敷市の「倉敷芸文館」で前日から指し継がれ、挑戦者・斎藤慎太郎八段が先手の渡辺明名人=棋王=に97手で敗れ、シリーズは1勝4敗となり、2期連続の挑戦は実らなかった。 「少々おとなしい指し方になってしまった。1日目は自信がなかった」。48手目の封じ手は「変化があるかな、と」△4五の同桂を選択したが、桂交換から後は防戦状態に。「何か変化しないといけないと思ったが、元々苦しかった」と振り返った。 A級初昇格から2期連続のチャレンジで、期待を寄せられてきたが「終始、苦しい番勝負。打開策が見つけられなかった。1勝(第3局)から立て直そうとしたが、2局続けて負けてしまい(チャンスを)生かせなかった」と肩を落とした。 順位戦のA級には藤井聡太五冠=竜王、王位、叡王、王将、棋聖=が初参戦。激戦必至の中で、3期連続の挑戦を目指していく。
報知新聞社