姫路城入城料、18歳未満は一律無料に 市外観光客は2~3倍程度に値上げ 市民は据え置き 26年春予定
世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市本町)の入城料について、姫路市は6日、18歳未満を無料(現行は小中高生300円、未就学児無料)とする方針を明らかにした。18歳以上(同千円)は、姫路市民は据え置き、市外の観光客は2千~3千円程度に値上げする見込み。新料金は2026年春から実施する予定。 【写真】今では絶対に見られない光景 火気厳禁の姫路城・三の丸広場でBBQ=1989年、10月 同日午前の市議会定例会で市側が答弁した。 姫路市は石垣の耐震化など城の維持管理費を確保するため、料金体系の見直しを検討。当初、外国人に限って値上げする案が出たが「時期尚早」として見送られ、市民と国内外の観光客で価格差を設ける方針を決めた。来年3月に各料金を決定するが、世界中の子どもに城の魅力を発信するため、18歳未満は一律で無料にした。 市によると、23年度の総入城者数(147万9567人)のうち、有料で入城した小中高生は約12%にあたる17万7千人。減収分は18歳以上の値上げでカバーでき、全体の入城料収入は増える試算という。 増収分は城の維持管理に加え、江戸期の職人らの作業場「作事場」の復元や、手荷物預かりサービスなどの新規事業に充てる。 国内の城郭施設では、高知城(高知市)が18歳未満を無料にしている。(井上 駿)