大阪府・吉村知事が定例会見6月3日(全文2)ウイルスは確実に市中にいる
垂直に避難するという思考に変える必要あり
これは土砂崩れが安心とか、決してそういう意味じゃなくて、土砂崩れも危険だし、耐震性のない自宅が、いわゆる大きな地震によって倒壊するっていう、これの危険もあるし。それは大きな地震が起きるといろんな危険があるわけですけども、ある意味、火災もそうですけど、いろんな阪神大震災の教訓も受けて、ガスとか電気とかいろんな対策も進んでくる中で、命っていうことを中心に考えたときに壊滅的な打撃を受けるのは、僕は水害じゃないかなと、大阪においては、そう思っています。 それに対する対策も今やっていますが、ただそのハードだけでなくてソフトの対策も重要で、垂直に避難するという思考に変えていく必要があるんじゃないかなっていうのは、僕の今、一番、災害対策で持っている強い問題意識です。 司会:次のご質問、お願いします。
マニュアル策定は政府の通知を受けてのことか
朝日新聞:すいません、朝日新聞です。何点か教えてください。まずはこのマニュアルなんですけれども、これって政府が4月ごろに全国都道府県に感染対策を考慮した避難所マニュアルを策定するように通知を出していたかと思うのですが、それを受けてのことっていうことでよろしいですか。 吉村:ええ、そうです。全国的に進めていこうというのを受けての対策です。大阪でも当然これをやる必要がありますし、大阪は新型コロナの感染者数で言うと全国で2番目に多い自治体なので率先してやっていく必要があるというので、今回完成させたということです。 朝日新聞:ちょくちょくほかの都道府県でもマニュアルは出てきているかと思います。大阪府としても2カ月ほど掛かったということで、特にこういうところに一番時間が、考慮に費やしたみたいなことがあれば教えていただけますか。 吉村:やはり避難所の中における対策、そしていわゆる多様な避難所の確保、その在り方について特にわれわれとしては注意を払って案を作ったということです。当然、ウイルスの陽性者、濃厚接触者も多い、全国で2番目に多いわけですから、その方々をどうすべきなのかなと。保健所と連携してやっていこうという、その辺りがわれわれが特に力を入れて考えたところです。 朝日新聞:それでいくと、基本的に災害時、この避難所でそれこそ保健師さんとか、医師、看護師も含めて巡回するとか、そういったものがたぶん前提になっていると思うんですけど、新型コロナの感染が広がっている段階ですと、そうしたスタッフもなかなか確保できない状況にあったりとか、結構局所的な災害は他府県からの、そうした専門職の方の応援も前提にして動いている部分って多々あると思うんですが、コロナだとなかなかそういうものは期待できないっていう部分があると思いまして、そういった部分に関してはどうした対策を取っていかれるんでしょうか。 吉村:これは当然、コロナが広がってきている、あるいは心のケアなんかも必要になってくるでしょうから、医師会とか看護師協会、こことは災害が起きたときには連携して進めていくということになると思います。