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デビュー20周年を迎えた井上芳雄が語る「今年一番の大変な仕事」

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HOMINIS(ホミニス)

ミュージカルや舞台、ドラマなどで活躍中の俳優・井上芳雄さん。彼が宮沢賢治の名作童話「銀河鉄道の夜」の朗読にたった一人で挑む特別番組「井上芳雄の『銀河鉄道の夜』」が放送される。 【写真を見る】井上芳雄の「銀河鉄道の夜」より そんな井上さんに、収録の感想などを語ってもらった。 「以前、『夜と霧』や『星の王子さま』などの朗読劇でご一緒した演出家・笹部博司さんプロデュースの作品を無観客でスタジオ収録するということで、ぜひチャレンジしてみたいと思いました。こまつ座の『イーハトーボの劇列車』という舞台で宮沢賢治を演じたことがあったので、彼自身にもすごく興味がありました」 スタジオ収録だが基本は舞台同様、ほぼ撮り直しのない状況で行われたという。 「おそらく今年一番の大変な仕事をしたと思います(笑)。笹部さんから『(台本を)あまり読み込まないでくれ』 と言われたこともあり、ラッキーと思って準備せずに現場に行きました。しかし読み込んでいないものをその場で収録するというのは、ある種の即興的なものがあったと思います。そこで生まれるものを笹部さんは求めていると感じましたし、それに応えながら自分の新たな感情と出会うというのは、とても濃密な作業でしたね」 番組は朗読にとどまらず、井上のドラマチックな歌唱シーンも見どころだ。 「今回『銀河鉄道の夜』の朗読劇をやってみたいと思った大きな理由のひとつに、『夜と霧』でもご一緒した音楽家の宮川彬良さんとの共演がありました。歌も最初は原作に登場する『星めぐりの歌』だけでしたが、『どうしてもここは歌で表現したい』という場面では、オリジナルの楽曲を宮川さんが作って下さいました」 ハードな現場に臨む一方で、今年で記念すべきデビュー20周年を迎えた井上さん。今後を考えるに当たっては、現在の社会情勢にも影響を受けたようだ。 「これからも役者として歌手として向上していきたいです。それに加え、同業の方と情報を共有したり、意見をまとめて異分野の方々に訴え掛けたりすることが必要なのではと思いました。宮沢賢治が『農民芸術概論綱要』という本の中で『世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない』と記しましたが、今の状況ではその言葉が染みてくるな、と感じています。『幸せになりたいけれど、自分だけでは意味がない』という考えが、この社会情勢で多くの人に広がってきていると思うので、その思いを伝える一端を担えればいいですね」 いのうえ・よしお●'79年7月6日生まれ、福岡県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科在学中に、ミュージカル「エリザベート」でデビュー。以降、ミュージカルや舞台を中心に活躍。 取材・文=中村実香 ヘアメーク=伊荻ユミ スタイリング=吉田ナオキ

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