「もしも売れなかったらカッコ悪い」という見栄も、彼氏からのプロボーズも断捨離!平野ノラさんの断捨離ストーリー
「今が大事」と我が子が教えてくれた
ひでこ:今は3歳の娘さんの子育てと仕事の両立で、忙しい毎日ね。 ノラ:子育てで日々驚かされるのが、子どもの変化は早いということ。服はすぐにサイズアウトするし、おもちゃもあっという間に飽きちゃう。子どもの成長から「今が大事」ってことをリアルに学ばされます。 ひでこ:人間関係と同じく、人と物との関係性も常に変化するものだけれど、幼い子の時間の流れは特に早いわよね。子どもにとって今は大事な物も、この先もずっと大事とは限らない。だから、今をいちばんいい物で満たしてあげることが重要。 ノラ:不要になった娘の服やグッズを必要な人に譲るのは我が家の習慣です。誰かが使ってくれるって、うれしいものですし。娘にも「これは赤ちゃん用だからもういらないね。〇〇ちゃんにあげようか」と話すと、納得して受け容れてくれます。もちろん毎回すんなり理解してくれるわけではないし、根気よく向き合わなくてはならないこともありますけどね。
趣味じゃないカートが重宝する理由
ひでこ:断捨離は一日にして成らず。大人だってさんざん練習してようやく少しずつできるようになるのだから当然よ。私もまだまだ修行の身ですしね。 ノラ:ひでこ先生でも? たしかに断捨離にゴールはないと思ってますが……。 ひでこ:私は今年から生活と仕事の拠点が5つに増えて、東京暮らしを限りなく断捨離中。以前は物を愛でる気持ちもあったけど、最近は住空間をコンパクトにしていることもあり、物への執着がどんどん減ってきているの。これって年齢的には都合がいいことで、なぜなら人間は年を重ねると脳の認知機能が低下するから、たくさんの物を管理するのは負担が大きいのよね。 ノラ:それを言うなら私は45歳ですけど、仕事と子育てに追われて、出産前と同じようには物を管理できないです。 ひでこ:バタバタで物にかまっている暇なんてないでしょ? ノラ:ないですっ!以前はおしゃれな家具にこだわっていたけど、今は利便性を優先。子どもの物入れとして、今までなら選ばない見た目のワゴンが重宝してます(苦笑)。でも、そういう変化も面白いなって。 ひでこ:人間は一生変化し続ける生き物。ステージが変わるたびに、今の自分にふさわしい物・人・空間を選んでいくことこそ、豊かな人生といえるんじゃないかしら。