薬局に行ったら「マイナンバーカード」の提示を求められた! 年3回くらいしか利用しませんが、マイナ保険証にしたら「得」ですか? 薬代はいくら安くなるでしょうか?
処方箋薬局で突然マイナンバーカードの提示を求められ、驚いた人もいるのではないでしょうか。特に年3回ほどしか利用しない場合は、制度変更にも気付きにくいかもしれません。 また、マイナ保険証が普及する中で、「薬代は本当に安くなるの?」「どれくらい節約できるの?」と気になる人もいることでしょう。 本記事では、マイナ保険証を使うことで具体的にどれくらい薬代が安くなるのか、そのほかのメリットや注意点について解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
薬代はどれくらい安くなる?
2024年11月まではマイナ保険証を使うと、従来の健康保険証で受診する場合に比べ、医療機関や薬局での負担が軽くなります。具体的には初診料や再診料、調剤管理料で金額に差が出ます。 以下は、3割負担の場合について、従来の健康保険証からマイナ保険証にした金額の差です。 ・初診時 3点(9円)→1点(3円) ・再診時 2点(6円)→1点(3円) ・調剤時 3点(9円)→1点(3円) マイナ保険証を利用することで初診時に6円、再診時に3円、調剤時には6円の節約ができることが分かります。 【薬代について】 薬代については、マイナ保険証を利用したからといって、直接的な値下げはありません。ですが、調剤管理料が6円安くなるため、薬局での支払総額は若干安くなります。 例えば、風邪薬を処方された場合、従来の健康保険証では調剤管理料として9円かかるところ、マイナ保険証なら3円で済むため、1回あたり6円安くなる計算です。しかし、2024年12月からは、マイナ保険証の有無に関わらず一律3円の負担に変わります。
マイナ保険証とは
マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として使えるようにした新しい仕組みです。従来の健康保険証の代わりに、マイナンバーカードを医療機関や薬局で提示するだけで保険診療が受けられます。 マイナ保険証を利用すると、金銭的な負担の軽減だけでなく、ほかにもメリットがあります。 (1)医療情報の共有がスムーズ 情報提供に同意しておけば、過去の診療情報や処方された薬の情報を、医療機関や薬局と共有できるようになります。そのため、初めて受診する医療機関などであっても、より適切な医療サービスを受けられます。 (2)高額療養費制度の利用が簡単に 高額療養費制度とは、医療機関や薬局で支払った額が、1ヶ月の上限額を超えた場合、その超えた金額を支給される制度です。これまでは、いったん全額を支払った後に書類を提出し、上限額を超えた分の払い戻しを受ける制度でしたが、マイナ保険証を使用すると、従来書類の申請が不要となります。 そのため、公的医療保険が適用される診療に対しては、限度額を超える分を支払う必要がありません。 (3)就職・転職の後もそのまま利用可能 転職や結婚、引っ越しのときなど、新しい健康保険証の発行を待つことなく、継続してマイナ保険証で医療機関や薬局を利用できます。