県境またぐ移動を解禁 安倍首相が会見(全文1)法相任命者として責任を痛感
安倍晋三首相は18日午後6時、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「安倍首相が国会閉幕で会見 コロナ対策や経済再開への道筋は(2020年6月18日)」の会見開始時間に対応しております。 【動画】安倍首相が国会閉幕で会見 コロナ対策や経済再開への道筋は ◇ ◇
わが党所属であった現職国会議員の逮捕は遺憾
司会:ただ今より安倍晋三内閣総理大臣によります、通常国会閉会に伴います記者会見を行います。本日も密を緩和する趣旨によりまして皆さまの間隔を確保しております。従いまして皆さまのご発言、あるいは質問をされるときにはマスクをお取り外しいただくこともできますので、皆さまのご随意でお願いいたします。初めに安倍総理から発言がございます。それから皆さま方からの質問をその後にお受けいたします。それでは総理、お願いいたします。 安倍:まず冒頭、本日、わが党所属であった現職国会議員が逮捕されたことについては大変遺憾であります。かつて法務大臣に任命した者として、その責任を痛感しております。国民の皆さまに深くおわび申し上げます。この機に国民の皆さまの厳しいまなざしをしっかりと受け止め、われわれ国会議員はあらためて自ら襟を正さなければならないと考えております。 150日間にわたる通常国会は昨日、閉会いたしました。国会が始まった直後、中国で新型コロナウイルスが爆発的に拡大し、武漢のまちが閉鎖されました。現地で不安な時を過ごす日本人とその家族の皆さんに安全に帰国していただかなければならない。そのオペレーションから全ては始まりました。
まさにコロナ対応の150日間
1月末には中国湖北省からの外国人の入国を拒否する措置を決定しました。その後も世界的な感染の広がりに応じ、入国拒否の対象を順次、111カ国・地域まで拡大し、水際対策を強化してきました。2月にはダイヤモンド・プリンセス号への対応、3月にかけて大規模イベントの自粛、学校の一斉休校。こうした取り組みを進める中で、わが国は中国からの第1波の流行を抑え込むことができました。 しかし欧米経由の第2波の流行が拡大し、医療現場が大変逼迫した中で、4月に緊急事態宣言を発出いたしました。国民の皆さまの多大なるご協力を得て、先月25日、これを全面的に解除することができました。そして今、感染予防と両立しながら社会経済活動を回復させていく。コロナの時代の新たな日常に向かって一歩一歩、私たちは確実に前進しています。 この通常国会を振り返るとき、まさにコロナ対応の150日間であったと思います。この間、与党のみならず、野党の皆さまにもご協力いただき、緊急事態宣言を可能とする特別措置法を速やかに成立させていただきました。与野党協議の場も設置をし、定期的な意見交換も行いながら、二度にわたる補正予算も早期成立にご協力いただきました。事業規模230兆円、GDPの4割に上る世界最大の対策によって、雇用と暮らし、そして日本経済を守り抜いていく。ご協力をいただいた与野党全ての皆さまに心からあらためて感謝申し上げます。 150日前、まったく未知の部分ばかりであったこのウイルスについても、少しずつその特徴が見えてきました。感染性が高いのは熱やせきなどの症状が出る1日から2日前。その時点では無症状であってもほかの人にうつすリスクが高いということが分かってきました。この知見を踏まえ、医師が必要と判断した方に加え、5月末から濃厚接触者についても、症状がなくとも全員をPCR検査の対象としました。 緊急事態宣言の解除後、北九州で一時、感染者が増加した際には、この新たな方針の下、濃厚接触者全員を対象に徹底的な検査を実施し、現在、新規の感染者は大きく減少しています。東京ではこれまで集団感染が確認された夜の街で検査を強化しています。そのため陽性確認者が増加していますが、こうした検査強化は二次感染を防止する上で有効であると考えています。リスクの高い人だけを特定し、積極的に検査を行い、陽性者を速やかに発見するいわゆるクラスター対策は、社会経済活動と両立する形で感染の拡大を防止する、極めて有効、効果的な手段であると考えます。