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コロナショック時における救済措置…ランキング下位のプロテニス選手救済プログラムは是か非か

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VICTORY

ワールドプロテニスツアーは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって、男子プロテニス協会(ATP)は7月31日まで、女子テニス協会(WTA)は7月26日までの中断延長を決定している(5月22日時点)。 同時に、国際テニス連盟(ITF)主催の男女のツアー下部大会、ジュニア大会、車いすテニス大会、シニア大会、ビーチテニス大会も同様に7月31日まで行われない。 現在、プロテニスプレーヤーの世界ランキングは、3月16日の時点で凍結されている。普段なら大会に出場し、試合に勝利して賞金を獲得するプロテニスプレーヤーだが、活動停止によって収入を得ることができない状況が続いている。特に、シングルス200位以下の選手や、ダブルスに専念して活動するダブルススペシャリストの選手は、多くの場合経済的に苦しい状況に追い込まれている。

■ランキング下位選手の救済措置を発表

この状況を受け、4月21日、ランキング下位選手の経済的救済として、ATP、WTA、ITF、そして、テニス4大メジャーであるグランドスラムの、オーストラリアンオープン、ローランギャロス(全仏)、ウィンブルドン、USオープンの合計7団体が、未曾有の困難に直面している選手を救済する「プレーヤーレリーフプログラム」を起ち上げると発表した。 5月上旬には、各団体や選手からの寄付金によって、基金には600万USドル以上の資金が集まったといわれている。男女約800人のシングルスおよびダブルス選手が金銭的な支援を必要としているといわれ、受給資格は、ランキングと過去の獲得賞金によって決まり、対象選手1人には7500ドルの援助がされる。 さらに、ITFは、5月18日、501~700位の選手を救済する追加支援策を発表し、6月2日開催予定のITF理事会の後、正式発表する見込みだ。ITF会長のデビッド・ハガティ氏は次のように述べている。 「ITFの道を駆け抜けていく才能ある選手たちが、今のように先が見えない時間にも、彼らの(テニス)上達を継続できるように、われわれは尽力を惜しみません。これは単なる包括的なアプローチではなく、時間がかかるものだと認識しています」 そもそもランキング下位選手の救済については、男子プロテニストッププレーヤーとして長年世界のトップレベルで活躍し続けているロジャー・フェデラー(4位、スイス)、ラファエル・ナダル(2位、スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(1位、セルビア)、いわゆるテニスの“ビッグ3”の呼びかけが発端で、プレーヤーカウンセルも務める彼らが、いち早く選手の立場から動いたのだ。 プロテニスプレーヤー同士、いわば同業種人間同士での救済であることが特異で、しかもグローバルなスポーツであるプロテニスの特殊性ゆえ、国籍、人種、性別に関係なく世界的な規模での救済が行われていることに拍手を送りたい。未だに、マスクや給付金をほとんど日本国民に届けられず、コロナショックの非常時になってさえも、国民の立場になって早急な救済ができない日本政府とは大違いだ。

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