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ドラマ『妖怪シェアハウス』の新しさ。不倫、就活セクハラ、婚活詐欺……妖怪がジェンダーを語って悪い奴らを成敗

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『妖怪シェアハウス』は、妖怪が悪い奴らを成敗するオーソドックスな設定を現代にアップデートした傑作ファンタジーである。深夜ドラマを愛するライター・大山くまおが、9月19日の最終回を目前に、新しさの本質を解説する。 【画像】2クール連続で眼帯女がメインキャストに

『半沢直樹』の陰でひそかなブーム?

『半沢直樹』(TBS)が高視聴率を連発し、視聴者の満足度が高かった『MIU404』と『私の家政夫ナギサさん』(共にTBS)が終了した春夏ドラマの中でも、ひそかに(?)ブームを巻き起こしているのが土曜ナイトドラマ『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日)。大人がカジュアルに観られるコメディドラマだ。 主演は『トクサツガガガ』(NHK)や『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ)の好演も記憶に新しい小芝風花。クズ男に騙され、仕事も家も金も生きる自信も失った女・目黒澪(小芝)が神社の境内で気を失っていたところを四谷伊和(松本まりか)という女性が助け、自分が住んでいるシェアハウス(「長屋」と呼ばれている)で介抱する。 伊和の正体は、裏切った男に恨みを持つお岩さん(普段は眼帯をしており、この枠は2クール連続で眼帯女がメインキャストにいる)。そこには、いつも酒を飲んでいる鬼の酒呑童子(毎熊克哉)、飄々としているが知識が豊富なぬらりひょん(大倉孝二)、料理が得意で住人たちの面倒を見ている座敷童子(池谷のぶえ)が住んでいた。彼らは日中、人間の姿で普通に働いているが、深夜になると妖怪に戻る生活を送っていた。 澪の身の上話を聞いて涙したお岩さんは、澪をシェアハウスに住まわせつつ、協力して二股をかけていたクズ男に制裁を加える、というのが第1話。 妖怪たちは超能力を持っているが(白眼を剥いて2本指を額に当てるテレパシーの仕草がなんともおかしい)、彼らがあくまで澪のサポートに徹しているのが心地よい。澪が自分で立って、自分で主張しなければ問題は解決しないのだ。 窮地のクズ男が復縁を迫ってくるが(男が澪の頭を撫でているのが気持ち悪い)、それまで何も主張できなかった澪が「いつまでも女を舐めてるんじぇねえ!」と啖呵を切って履いていた靴でクズ男を一撃! ああ、スッキリ。 そう、『妖怪シェアハウス』は芸達者ぞろいの俳優たちのかけ合いや破天荒なストーリーを気楽に笑いながら楽しめるコメディドラマなのだが、同時にとても“行き届いた”ドラマなのだ。

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