Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

98歳のスタイルアイコン、アイリス・アプフェルの「ファッション哲学」

配信

ハーパーズ バザー・オンライン

 私は幼い頃からずっとファッションが大好き。いつもドレスアップするのが好きだったし、母はとてもシックな人だった。彼女は私が11歳頃までは家にいたのだけれど、仕事に復帰してからは、私は何でも自分でやらなければならなかった。  イースターが近づいたある日のことを憶えているわ。私はNYの5番街の大パレードに着ていく服を持っていなかった。でも、大恐慌真っ只中で母は自分のビジネスを確立するのに忙しく、私をショッピングに連れて行く時間がなかったから、その代わりに「25ドルあげるわ」と言ったの。当時としては奮発した金額よ。  「それで街へ行って、自分で服を買いなさい。良い経験になるわ」とね。 【写真】エイジレスな女性たちに学ぶ、スタイリッシュなコーディネートの秘訣 私は嬉しさのあまり、まっすぐ、マンハッタンの14番街にあるディスカウントショップの先駆け、S クラインへ行ったわ。良いバーゲン品が買えると知っていたから。すぐに、これは買うべきだと素直に思えるドレスを見つけた。 でも、最初に見たものを決して買ってはいけないと母が言っていたのを思い出して、お店を比較すべきだと思った。それでアップタウンに行って、メイシーズやロード&テイラー、ベスト&カンパニーといった大きなデパートを見て回った。もちろん、どれもずっと高かったわ。 それで、S クラインに戻って、あのドレスを買おうと決めたのだけれど、いざ戻ってみたらなくなっていたの! 私は息急き切ってラックを全部チェックして、ようやく見つけたわ。私は神に感謝して、レジで12ドル98セント払った。 それからドレスを小さな熱い手に持って、アクセサリーを合わせに行った。そして3ドル98セントの美しいレザーのシューズと可愛らしいストローのボンネット、グローブを買った。それでもまだクィーンズまで地下鉄で帰る小銭が残ったわ。 家族は大喜びよ。母は私の趣味(テイスト)を褒めてくれた。父は私の経済感覚は堅実だと言ってくれたわ。昔気質のテイラーだった祖父だけが、ボタンホールの不具合を見つけた。とは言え、彼を満足させるボタンホールなんてひとつもないのだけれどね。

【関連記事】