【週刊・稲盛和夫語録】6月20日の金言「知恵の蔵」
疫病の蔓延や世界情勢の悪化……不安定な世の中において、私たちはどのように生きていくべきしょうか。京セラ株式会社をはじめ、KDDI、JALと3つの世界的企業を率いた稀代の名経営者・稲盛和夫氏は、数々の著作や講演で多くの人に勇気を与え、背中を押してきました。今回は、そんな稲盛氏がすべてのビジネスマンにおくった「366の箴言」より、6月20日~6月26日の言葉を紹介します。
20日…知恵の蔵
美しい心を持ち、夢を抱き、懸命に誰にも負けない努力を重ねている人に、神はあたかも行く先を照らす松明を与えるかのように、「知恵の蔵」から一筋の光明を授けてくれるのではないでしょうか。「知恵の蔵」とは、真摯に生きるすべての人にひらかれている、私はそう信じています。
21日…一芸に秀でる
私はある宮大工の方が対談されているのをテレビで見て、感心させられたことがありました。齢は七十歳くらいでしょうか、小学校を出てからずっと宮大工としてつとめてこられた方が、大学の哲学の先生と対談をしておられたのですが、先生もタジタジになるぐらい、素晴らしい話をされていました。 「大工の仕事を究める」ということは、ただ単にカンナをかけて素晴らしい建物を造れるようになるだけではなく、自らの人間性をも素晴らしいものにつくり上げることに通じるのです。つまり、一芸に秀でた人、物事の本質を究めた人は、万般あらゆるものに通じるようになるのです。
22日…自信を持つ
真に創造的なことを始めようとする際、最も重要なことは、自分自身に対する信頼、つまり自信を持つことである。自分の中に確固たる判断基準を持ち、それを信じ行動できるようでなければ、創造の領域で模索する間に、道を見失ってしまう。
23日…弱点を受け入れる
劣等感にさいなまれず、自分の欠点を素直に受け入れ、それを克服する努力をしなければならない。自分の弱点を否定するのではなく、それをあるがままに受け入れ、向上のステップとしなければならない。できるようなふりをしてはいけない。できないことを認めて、そこからスタートするのだ。