NY州地裁、トランプ氏への量刑言い渡し延期で新期日示さず 有罪評決の不倫口止め事件で
トランプ次期米大統領が有罪評決を受けた不倫口止め料の不正会計処理事件で、ニューヨーク州地裁は22日、今月26日に予定していた量刑言い渡しの延期を決定した。州地裁は、新たな期日は示していない。 トランプ氏の政権移行チームは声明で「でっち上げの事件が完全に止まり、トランプ氏の決定的な勝利だ」と歓迎した。 ロイター通信によると、弁護側は来年1月に大統領に就任するトランプ氏が訴追されれば、同氏の統治に支障をきたす恐れがあるとして、裁判の棄却を求めてきた。検察は裁判のとりやめを拒否し、2029年1月のトランプ氏の任期終了まで公判手続きを凍結する案を提示している。 州地裁は、弁護側が棄却の申し立てを行う期限を12月2日までとし、検察側に同9日までに反論の書面を提出するよう求めた。 トランプ氏は裁判について、民主党側が自身の選挙戦を妨害するため政治的な動機で始められたとして、無罪を主張してきた。同氏はこのほか、21年の議会襲撃、私邸への機密文書持ち出し、20年大統領選を巡る南部ジョージア州の票集計作業への介入-の3事件で起訴された。ただ、トランプ氏が大統領選で勝利し、大統領としての職務遂行に支障をきたす可能性があることから、公判継続は現実的ではないとの見方が強い。(ニューヨーク支局)