岸田首相が会見 臨時国会が閉幕(全文2)世界最大の核兵器国の米国動かす努力が重要
訪米がなかなか決まらない理由は
TBS:TBSの室井です。よろしくお願いします。外交についてお伺いします。先ほど総理はあらためて、訪米について、バイデン大統領との会談について、意欲を示されましたけれども、実際のところなかなか決まらないのが現状だと思いますけれども、それについてどういう理由があるのかということを教えてほしいのと、通常国会までに決まらない場合、ほかの国との会談を考えているのか、あるいは、アメリカをあくまで優先させるのかということも教えてください。 岸田:まず、日米同盟はわが国の外交・安全保障の基軸であり、米国のトップ、バイデン大統領と早期に対面でお会いし、さまざまな課題について思いを共有する、あるいは個人的な信頼関係を醸成していく、これは極めて重要な課題であると認識をしています。そういったことから、すでにCOP26の際にお会いした際に、できるだけ早期に訪米をして首脳会談を持ちたいということを申し上げているわけです。 そしてその後、調整は続いていますが、米国の国内における政治のさまざまな動き、さらには米国においては、今、新規感染者の7割がオミクロン株であるということが報じられている、この変異株の状況も大変深刻な状況にあるようであります。こうしたさまざまな状況の中で調整が引き続き続いているということであります。引き続きこの調整を続けて、いずれにせよできるだけ早く日米首脳会談は実現したいと思っています。 それ以外の国について考えているのかというご質問ではありましたが、まずはこの日米首脳会談実現に向けて全力を尽くした上で考えることであると思います。まずは日米に向けて最大限努力をしていきたいと思っています。 司会:次の方。ランダースさん。
「自国通貨を創造できる国家に歳出の予算制約はない」は正しいか?
ウォール・ストリート・ジャーナル:ウォール・ストリート・ジャーナルのランダースと申します。先ほどの財政の話の続きですけれども、経産省の流通政策課長を務めている中野さんという方が、自国通貨を創造できる国家には歳出の予算制約はないと、高いインフレではない限りは財政赤字自体にはなんの問題もないと言っています。総理はこの中野さんの論理について正しいと思いますか。 岸田:まず、財政についてはいろいろな考え方があり、いろんな議論があると承知をしています。私自身の考え方としては、これはもう従来から申し上げているように、財政は国の信頼の礎であり、中長期的に財政健全化に取り組む必要があると考えています。そして、いろんな議論がある中で、自国通貨建ての国債を発行する国の政府はいくらでも国債を発行して支出することができる、こういった意見の方もおられると承知をしてはおりますが、ただ、政府としてはこうした考え方は採ってはおりません。先ほども申し上げましたが、ぜひこの順番を間違えてはならない、コロナ禍を乗り越えて経済を再生し、そして財政健全化を考えていく、こういった道筋をしっかりと大事にしながら財政健全化についても考えていきたいと思っています。 司会:それでは下久保さん。