【チャンピオンズC展望】ダートの頂上決戦、好走の条件とは
下半期のダート中距離の大一番はJBCクラシックからチャンピオンズC、東京大賞典という流れ。しかし、JBCクラシックの勝ち馬がチャンピオンズCを制した例は、中京で行われるようになったここ6年例がなく、前身のジャパンカップダートの時代のヴァーミリアン(07年)まで遡る。 【写真】クリンチャーこれまでの軌跡 1.サンデーサイレンスの血 過去6年、サンデーサイレンスの血を持たずに連対を果たしたのは、上位人気だったホッコータルマエ、テイエムジンソクのみ。一昨年はネオユニヴァース産駒のウェスタールンドが8番人気で2着、15年はスズカマンボ産駒のサンビスタが12番人気1着など父サンデーサイレンス系は人気薄での好走もある。 2.内をロスなく立ち回れるか 昨年は好位のインを立ち回ったクリソベリルが勝利。一昨年はラチ沿いを追い込んだウェスタールンドが2着。また、15年は馬群の内目をさばいたサンビスタが優勝。なお、そのレースで外を回して3着だったサウンドトゥルーは、翌年内目をロスなく立ち回って見事雪辱を果たした。外々を回す大味な競馬では中々通用しない。 3.より長い距離での実績 アップダウンが激しいコースで道中緩みの少ないタフな展開になることから、スタミナが高いレベルで要求される。過去6年で3着以内に入った延べ18頭中、テイエムジンソクとインティ以外の馬には以前に2000m以上のダートオープン戦で3着以内に入った経験があった。 クリンチャーはダート転向後非常に安定した成績を残しており、馬券圏外に崩れたのは不良馬場で高速決着になった太秦S(OP)だけだ。久々の左回りが未知数ではあるが、スタミナが求められるタフな中京コースは合っていそう。相手強化は苦にしないタイプで、ダートでは初のGI挑戦のここも好勝負に持ち込めて良いだろう。