サンドイッチを投げた黒人少年を、大人数人が押さえつけて死亡させる。監視カメラの映像を公開
米ミシガン州カラマズーで4月29日、更生保護施設「レークサイド・アカデミー」に入所していたコーネリアス・フレデリクスさん(16)は、施設のカフェテリアで、職員にサンドイッチを投げつけた。 これに反応した職員たちに抑えこまれた結果、フレデリクスさんは死亡した。 先日、監視カメラの映像が公開された。映像では、フレデリクスさんがサンドイッチを投げた数秒後、少なくとも7人の職員が詰め寄り、10分以上にわたって彼を床に組み伏せている。
フレデリクスさんの遺族代理人、ジェフリー・ファイガー弁護士は7月7日、記者会見を開いた。 悪夢のような監視カメラ映像には、拘束中にフレデリクさんが「失禁し」ていたにもかかわらず、その後「置き去りにされ、ぐったりと床に倒れていた」様子が映っていたと語る。 事件から2日後、16歳のフレデリクスさんは心停止となり、地元の病院で死亡した。 6月、カラマズーの検察当局は「非故意殺」の罪で看護師1人を含む職員の3人を起訴した。これは日本の「過失致死罪」に近いが、ミシガン州刑法では日本よりも刑が重く、最高刑は懲役15年となる。
ファイガー弁護士は会見で、フレデリクスさんの拘束に関わった他の職員たちも起訴するよう、当局に求めた。 「映像からわかるように、もっと多くの者が、彼の死に関わっていました。こうした人々も起訴することを、私たちは求めています」と、ファイガー弁護士は語った。 監察医は彼の死は「拘束されたことによる窒息」に起きた殺人だ、と判断した。 マイケル・モズレー被告(47)とザカリー・ソリス被告(28)は、極めて不注意な方法でフレデリクスさんを拘束して死に至らしめたとして、非故意殺と第2級の児童虐待で起訴された。 当時看護師をしていたヘザー・マクロガン被告(48)も、フレデリクスさんに適切な処置を施さなかったとして、非故意殺と第2級児童虐待の罪で起訴された。 フレデリクスさんの遺族が6月に起こした民事訴訟によると、拘束下でフレデリクスさんは「息ができない」と叫んだという。 映像で、職員たちはぐったりしたフレデリクスさんを持ち上げ、座っている状態にしようとしているように見える。しかしフレデリクスさんの体は、再び床の上に倒れた。 彼を床に放置した数分後、心肺機能蘇生を行う職員もいた。 「彼は10分以上も窒息状態にあり、置き去りにされ、ぐったりと床に倒れていました。しかし、看護師も含め誰1人として、医療的な措置や介抱をしませんでした」と、ファイガー弁護士は語った。 「看護師は、横たわった彼を見下ろして、911に電話する以外、何もしませんでした」