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自立した個人が自由に働く――先駆者が語るアフターコロナのコミュニケーション術

配信

文春オンライン

「決められる人」はひとりに偏らないほうがいい

 それをもとに、負担のかかっている人がいれば、チームの別の人に担当してもらえないかなどを気軽に相談できるようにしています。  プロジェクトが始まったタイミングでは、誰がそのプロジェクトの舵取りをするのかが明確ではない場合があります。ブレインストーミングやアイデア出しを進める段階では、あえてメインの担当者を決めなくても物事は進んでいくからです。この過程を経てプロジェクトの実施が決定すると、あらゆる意思決定のスピードを上げ、迅速にチームで仕事をしていく必要があります。そのためにも、体制をしっかりと可視化して、もしプロジェクトに何かしらの変化があれば、すぐに体制を更新して、みんなにお知らせすることが大切です。  このように各プロジェクトのメイン担当者を定めていくと、編集長である僕がすべてを決める必要がなくなってきます。そして、なるべく「決められる人」がひとりに偏りすぎないほうがいいと思っています。常に自分がすべてを決定するようでは、チーム力は永遠に上がってきません。リーダーやマネジャーが仕事のボトルネックになるのは、絶対に避けたいところです。

 それに加えて、自分以外の人の意思決定を増やす意図は、メンバーの自由を担保するためです。自由は、自分で意思決定できる場面や回数を増やすことによって得られます。自分で決定したぶんだけ仕事における自由度が広がっていくと思うのです。  ただし、決めるのは案外簡単ではありません。意思決定には判断と責任を伴うからです。そのため、メンバーが意思決定できないものに関しては、最終的に僕が決定をするようにしています。そして、メンバーが意思決定をしたことに対して、何かが起こった場合、その責任は編集長である僕が持つようにしています。

【仕組み3】サイボウズ式の「チャット同時並行会議」

 編集会議のようなアイデアを出し合う場では、活発に発言をしてディスカッションを進められる人とそうでない人に分かれます。それは仕方のないことだと理解しているつもりですが、会議を主催する立場としては、なるべくみんなに積極的に参加してもらいたいと思うのが常です。サイボウズ式編集部は、アルバイトの学生を含めると、10人以上が会議に参加することもあります。数人の会議ならまだしも10人を超えると、アイデアを出し合うことを目的にした会議の運営は、途端に難しくなります。 「なるべく、みんなで意見を出し合いたい」。こう思っていたこれまでの僕は、意見の分散を個人のファシリテーション能力に頼っていました。特定のアジェンダを話しているときにメンバーの表情をうかがいながら、話せそうな人や話したそうにしている人を指名して、議論を膨らませていくやり方です。

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