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自立した個人が自由に働く――先駆者が語るアフターコロナのコミュニケーション術

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文春オンライン

「知のプラットフォーム」づくりがチームの可能性を広げる

 さらに記事管理アプリのレコードを開くと、企画の立案から記事公開までの具体的なやりとりが、コメント欄に記載されています。  取材が終わった後の記事構成案の作成で悩んでいる企画担当者に、編集部のメンバーがアドバイスをしたり、記事の執筆で迷っているポイントに対して、「こう考えてみてはどうか?」というようなコメントをしたり、編集の業務フローがわからない人には関連情報のリンクを教えたり、といった具合です。このやりとりは、編集部全体にもオープンになっていて、コメントの書き込みがあると、メンバーに通知が届きます。  こうやって編集部の誰かの課題をみんなで解決し、そのやりとりをほかの人が見ることで、課題解決とチームの経験学習がともに進みます。企画を作るために生まれたアプリが、編集部全体の「知のプラットフォーム」に変わっていくのです。  たしかに仕事の仕方は人それぞれです。「自分で考え尽くして、100%のアウトプットになるまでチームに情報を共有しない」というのも、ひとつの仕事のスタンスであり、それを否定するつもりはありません。  でも僕はオープンに情報を共有しながら仕事を進めることが、チームの可能性を広げてくれると思っています。

【仕組み2】チームの仕事別に「決める人を決める」

 サイボウズ式編集部では「自立した個人が自由に働けること」を目指していますが、とはいえすべてを自由にして、制限をなくしてしまうと、チームでの成果を出すことがとたんに難しくなっていきます。そのときに大事なのは、「決める人を決める」ということです。僕は編集長としてサイボウズ式に関するすべてのことを決める役割を任っています。ただし、チームの成熟度に応じて、段階的に特定の分野で意思決定をする人を増やすなど、積極的な権限委譲をするようにしています。  例えば、2019年には副編集長という役割をメンバーのひとりに任せ、今は編集部で立てた企画のゴーサインの半分以上を出してもらっています。また、サイボウズ式では記事企画以外に、イベントや動画、そのほかさまざまなプロジェクトが同時並行で進められていますが、プロジェクトのメイン担当者になるべく意思決定をしてもらうようにしています。  サイボウズ式編集部では、チームや各プロジェクトの担当者をまとめた図を、キントーンのお知らせページ(トップページ)に記載しています。これにより、編集部のメンバーが「今、何のプロジェクトを手がけていて、どれだけの仕事量を抱えているか」がひと目でわかります。

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