持ち前の技術力だけでなくタフさも!”新たな一面”見せた柏U-18がJFAアカデミー福島U-18に3-1勝利
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2022 EASTの第10節が6月26日に行われ、柏レイソルU-18とJFAアカデミー福島U-18が対戦。柏U-18が3-1で勝利を収めた。 【フォトギャラリー】柏レイソルU-18 vs JFAアカデミー福島U-18 柏U-18が見せつけたのは、持ち前のテクニカルだけでなく、悪い流れをはね返す勝負強さだった。 開始から持ち前の技術の高さを披露し、後方から丁寧にボールを回していく。MF10モハマドファルザン佐名(3年)のテクニカルなドリブル、MF8中村拓夢(3年)の懐の深いボールキープを軸に、流れを掴んだ。 すると3分のCK、DF2足立凱(3年)のキックからFW23大木海世(2年)が折り返し、最後はMF3花松隆之祐(3年)が頭でネットを揺らす。柏U-18は幸先よく先制に成功した。 その後も落ち着いて試合を進めた柏U-18は、42分、FW9山本桜大(3年)の鋭いシュートで追加点。リードを広げた。 一方で前半に与えたチャンスは、パスカットを持ち込まれてDF2西眞之介(3年)にシュートを許した38分のシーンくらい。前半、柏U-18が6本のシュートを放ったのに対し、JFAアカデミー福島には1本しか打たせなかった。 ところが後半に入り流れが変わる。
徐々にJFAアカデミー福島にペースを握られると、押し込まれがちに。前線にボールを運ぼうとしても、相手のプレスを搔い潜れずに再び守勢にまわる時間が増えていった。 61分にはMF13花城琳斗(2年)が放ったFKの流れから西に際どいシュートを放たれ、22分にはFW14関日向多(3年)のパスを受けたMF11岸本陽(3年)にゴールを脅かされた。24分、25分にはMF10牧田拓樹(3年)と花城にそれぞれシュートを浴びせられた。 それでもGK1伊藤拓海(3年)、花松、足立、DF4大槻豪(3年)、DF西村龍留(3年)というディフェンスラインが身体を張って、相手の攻撃をストップ。そしてカウンターから山本のシュートにつなげるなど、次第に押し返していった。 すると80分、足立の蹴ったCKの流れから、MF6大橋斗唯(3年)のヘディングシュートが決まり、3点目を奪取。この追加点で悪い流れを振り払ってみせた。 その後もチャンスを作り、結果的には後半も7対4とシュート数で上回り、終わってみれば計3得点。試合終盤の89分に、相手MF7齋藤晴(3年)にヘディング弾を許したものの、ゲームの主導権を握らせず、勝負強く勝ち切った。 酒井直樹監督の言葉に、この日の柏U-18の強さが集約されている。 「今年のチームで始動時から、コンセプトのひとつとして言ってきているのがタフネスです。トップチームの強度に少しでも近づけようと。初めは多少試合の進め方が雑になったとしても、強度を向上していけば、質につながってくる。 このゲームでも、相手にボールを握られても、中央や背後はやらせないよと。今までのレイソルってあまりそういう守備ができなかったですが、今年はそういったところのチーム戦術、個人戦術には取り組んでいますので、その成果を見せるひとつの機会になったのかなと」 ボールをつないでゲームを支配するスタイルのチームがこの日見せたのは、新たな一面だったのである。 (文・写真=多田哲平)