香港民主派メディア率いた黎智英氏、外国との結託を否定-法廷で証言
(ブルームバーグ): 香港で民主派メディアを率い国家安全維持法(国安法)違反に問われている黎智英(ジミー・ライ)氏は20日、香港裁判所の法廷で初めて証言し、中国に対抗するため外国政府と結託したという罪状を強く否定した。
中国に批判的な論調で廃刊に追い込まれた香港紙・蘋果日報(アップル・デーリー)を創業した黎氏(76)の裁判がこの日再開されたが、同氏が公の場で発言したのは2020年の拘束後初めて。
黎氏は、外国政府高官とのつながりを利用し外国政府の政策に影響を与えたことはないと訴えた。
黎氏は19年に香港の金融街を揺るがした民主化デモの際、当時のペンス米副大統領とワシントンで面会したことについて、「副大統領に何かを言ったり、何かをしたりするように言うことは、私にできることではない」と述べ、ワシントンに到着するまで、ペンス氏に直接会うとは知らなかったと主張した。
中国が香港に20年に導入した国安法に基づき、政府に異議を唱えていた民主派が相次ぎ逮捕されたが、民主派を一掃したい中国にとって、黎氏は最大の標的となっていた。
中国政府は香港の独立支持派に資金援助を行ったとして、資産家の黎氏を非難しているが、黎氏は以前、そうした勢力を「支持したことはない」とブルームバーグテレビジョンに語っていた。
原題:Jimmy Lai Downplays US Ties in First Remarks in Landmark HK Case、Jimmy Lai Calls HK Independence ‘Crazy Idea,’ Downplays US Ties(抜粋)
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Lorretta Chen, Lauren Faith Lau