“神予想”? レジェンド山本昌氏のセ・リーグ優勝予想は?
「問題は巨人ですね。投手陣については、菅野、マイコラス、ポレダの3人がいれば、磐石だと思っていましたが、13勝3敗と貯金を作ったマイコラスが故障で離脱してしまいました。菅野一人にかかる負担が大きくなりますね。内海がどこまで復活するかでしょう。 高橋監督は、阿部をキャッチャーで使うことを明言し、今年のジャイアンツのキーポイントのひとつではあるのでしょうが、いまだにファームで、やっとスタメンでマスクをかぶったような段階。開幕には間に合うかもしれませんが、そんな状態で1年間、フルにコンディションを保ってやれるのかな?という不安が見えます。ただ、この上位の3チームの力は拮抗していると思います。どう順位が変わっても不思議ではないでしょう」 巨人については、マイルズ・マイコラス(27)の離脱と、阿部慎之助(36)のスローペースがマイナス要素だと指摘した。 そして阪神、ヤクルト、巨人の一角を崩す台風の目になるのでは?と予想するのが、昨季は、前半を首位でUターンした横浜DeNAだ。 「台風の目になるのは、ベイスターズでしょう。ドラフト1位の今永にメドが立ちそうですし、2位の熊原もボールに力があります。打線はいいチーム。投手陣の柱が成長して、そこに新戦力が加われば十分に優勝争いはできますよ。柱は、山口であり、井納。彼らが、どこまで安定感を持ち成長するか。個人的には最年長となった三浦への期待感もあります。 キャンプでラミレス監督を取材させてもらいましたが、もっと打つことへの意識が高いのかなと予想していましたが、意外と言うと失礼ですが、守りへの意識が高かったんです。指揮官が、そこに目を向けているならば、なおさら台風の目としての期待感が強くなりました」 ドラフト1位の左腕、今永昇太(22、駒大)、2位の熊原健人(22、仙台大)が即戦力として通用しそうだと山本昌氏は見ている。そこに開幕投手に指名された山口俊(28)、昨季はポテンシャルを持て余し、5勝8敗と負け越した井納翔一(29)がブレイクすれば、横浜DeNAが今季こそ旋風を起こす可能性はあるという。 「課題の多いチームから下位に予想しました。広島は、ルナが加わって打線はそこそこ強化されましたが、メジャー移籍のマエケンに続いて大瀬良までが離脱となると上位には予想しにくいです。 我が中日は、正捕手は誰なの? 抑えは? 新外国人は使えるの? 吉見は? キャンプイン前に課題だった部分が、何ひとつ解決していません。昨年まで中にいただけに課題は見えています。そうなると、中日も上位予想は難しいです。 ただ、混セになるのは間違いない。ソフトバンクが抜けたパ・リーグほど力の差はないでしょう。阪神、ヤクルト、巨人の上位グループと入れ替わる可能性があるならばベイスターズです」 32年間のプロ生活で養った鋭い洞察力を活かした山本昌氏のペナント予想。果たして“レジェンド”の見立ては、“神予想”となるのかどうか。開幕が待ち遠しい。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)