嵐、番組瞬間最高47・2% 紅白歌手別視聴率2年連続トップで有終の美
昨年大みそかに放送された「第71回NHK紅白歌合戦」の視聴率推移を4日、ビデオリサーチの調べ(関東地区)をもとに本紙が独自に割り出した。瞬間最高は活動休止前ラスト紅白となった嵐のパフォーマンスで47・2%。歌手別視聴率でもトップだった。ほかには朝ドラ主題歌のGReeeeN、アニメ「鬼滅の刃」のLiSA(33)など嵐の登場前後のアーティストや大トリのMISIA(42)らが上位となった。 【表】嵐のテレビレギュラー番組 今年から活動休止の嵐が有終の美を飾った。第2部(後9・0~11・45)の平均世帯視聴率で40・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、2年ぶりに40%台に回復した昨年の紅白。全体の瞬間最高と歌手別でトップの47・2%をたたき出した。 活動休止まで2時間18分と迫った午後9時42分に嵐が登場。メンバーのあいさつやメドレーのラスト「Happiness」は46・7%に上昇。歌唱を終え、総合司会の内村光良(56)が「嵐のみんな、ありがとうございました。ひとまず、お疲れさま!」と呼びかけた流れで同52分、瞬間最高に到達した。 制作陣は活動休止前ラスト紅白の嵐を軸に歌唱順を編成。嵐の前にはNHK連続テレビ小説「エール」の主題歌を歌う覆面4人組、GReeeeNが拡張現実を駆使した“顔出し”演出で熱唱。視聴率を43・6%に引き上げた。嵐の後は劇場版が国内興行収入1位となったアニメ「鬼滅の刃」でおなじみのLiSAが出演。歌手別2位の46・1%を記録するなど“国民的アーティスト”3組の相乗効果で視聴者をくぎ付けにした。 紅白では午後11時半以降のダイジェスト映像や紅白の勝敗決定時が瞬間最高に達するケースが多いが、アーティストの歌唱が記録するのは紅白ラスト歌唱となった2017年の安室奈美恵さん(43)以来3年ぶり。当時は48・4%だった。 さらに、第2部の中盤にあたる午後9時半~10時台に瞬間最高を記録するのも異例。通常はフィナーレに向かう午後10時半以降だが、嵐は無観客の有料生配信ライブを中断して登場。自宅でライブ視聴していたファンも紅白に流れて後押ししたとみられる。 歌手別の過去5年では嵐の1位は3度目。今回の47・2%は2位にあたる。嵐の感動唱は終盤の実力派が継承し、松任谷由実(66)、玉置浩二(62)、星野源(39)、福山雅治(51)、MISIAらがコロナ禍の2021年に向けた希望のメッセージを灯した。第1部では初出場のSixTONESやディズニー企画などが視聴率をけん引した。