【特集】「やめたくても、やめられない…」「息子が家庭内窃盗」 ギャンブル依存症当事者が語る実態と家族の苦悩・広島
■マユミさん(仮名) 「まだまだ、ギャンブル依存症に対しての認識が皆さんない。世間の皆さんに知られていない。偏見が多いので、一人で悩みを抱えて、どこに相談すればいいか分からなくて苦しんでいる方って、本当にすっごくたくさんいらっしゃると思っていますね。」
悩む側から、支援する側へ
依存症に苦しんだユウヤさん(仮名)は、横領が発覚して会社を辞めた時から、ギャンブルを絶っています。今は、当事者の前で自らの体験を語っています。 ■ユウヤさん(仮名) 「誰にも理解してもらえないし、自分はこの世の中で一番悪いやつなんだと思っていたので。」
ギャンブルから離れてまもなく2年。同じように悩む人を支援する側です。 ■ギャンブル依存症患者 「結局、会社のお金を横領して。20万円くらい。全部使ってしまったんですね。」 ■ユウヤさん(仮名) 「僕も同じようなことをしましたね。最初10万円から盗って、親に立て替えてもらってっていうのを、3回くらい繰り返した後に、最後誰にも言えなくなって。」
■ギャンブル依存症患者 「病院ってどんな治療?お薬とか飲むんですか?」 ■ユウヤさん(仮名) 「いや飲まないですね。毎日ミーティングに出る感じですかね。入院中に僕は、破産手続きしたんです。」
10代後半から30代の初めまで、ギャンブル漬けの日々を過ごしたユウヤさん(仮名)。 ■ユウヤさん(仮名) 「ちゃんと自分が依存症だって分かって、病院に行ってっていうふうに対処ができたのであれば、もっと違った結末になっていたのかなというふうには思います。誰でもなる病気だけど、誰でも回復できる病気でもあるっていうことを、知っておいてほしいなと思います。」
パチンコと公営ギャンブルの市場規模をあわせると、年間33兆円を超える日本。依存症になるきっかけが身近にある一方、社会の支援は十分とは言えません。同時に、周囲が「病気」として、正しい理解をすることも求められています。