【特集】「やめたくても、やめられない…」「息子が家庭内窃盗」 ギャンブル依存症当事者が語る実態と家族の苦悩・広島
依存症の治療にあたる病院でも、近年、患者の傾向に変化が見られるといいます。 ■呉みどりヶ丘病院公認心理師 三上博史さん 「アプリを使用したオンライン投票のもので、(相談に)来られている方が多いです。時間的な制限がない。かつ、ベットする金額って自分自身の懐次第なんで、ワンクリックって形で、タップでやれてしまうので、実際使った感覚が薄いっていうのも怖さだと思います。」
ヤミ金からも借金をするようになっていったユウヤさん(仮名)。返済に追われ、ついに、務めていた職場の金を横領しました。 ■ユウヤさん(仮名) 「10年間ちょっとで抱えてた負債を1年足らずで、もう1回同じくらいの負債を抱えるくらいの、本当に急激に落ちたというか。このお金を一発賭けて、うまくいかなかったら死のう、みたいな感じで思って使いました。だけど、使い切った後も死ねない。どうしようってだけでしたね。」
悩むのは本人だけではない…
依存症に苦しむのは、本人だけではありません。広島県内に暮らすマユミさんは、ギャンブル依存症の長男と暮らしています。3年半前、500万円余りの借金を突然打ち明けられました。 ■マユミさん(仮名) 「まさかって感じ。うちの子に限ってって感じ。もう私が恐ろしくて、ほんと2日3日のうちに、肩代わりしてしまったんですよね、全額を。」
しかし、1か月もたたないうちに、新たに300万円を超える借金が発覚します。 ■マユミさん(仮名) 「督促状って最初茶色いので来るんですけど、だんだんこれを無視してたら、黄色になったり、赤になったり、真っ青になったり、最後黒いのが来て。」
息子は次第に、家族の金にも手をつけるようになりました。 ■マユミさん 「通帳とか生活費とか、(タンスにある金庫の)中に入れてるって感じです。ここ、ガジガジやった跡があるの分かります?まだ(部屋に)鍵をかける前に、金庫開けようとしたんだと思うんです、本人が。こんなにしてまでお金盗ろうと思うんだと思って。」