クレシメントサッカースクール 飯尾一慶氏(元東京ヴェルディ)「必ずどこかで誰かが見てくれている」
東京ヴェルディなどを含む複数のJクラブでプレーし、現在はサッカースクールクレシメント(八王子)やソルプレッサ・サッカースクールで指導をする飯尾一慶氏にお話を伺った。 クレシメントサッカースクール 飯尾一慶氏(元東京ヴェルディ)【前編】「高3の5月に国立でプロデビューすることが出来て、気持ちよかった」 ーーU15~21日本代表、Jリーグでの思い出を教えてください。 アンダーの活動としては、香港でブラジルと対戦したことが思い出に残っています。エキシビションカップでしたし、ブラジルもベストメンバーではなかったですが、やはりあの黄色いユニフォームを見ると興奮しました。内容的には五分五分で、2-2の末PKで負けました。対戦相手にレアル・マドリードとかでもプレーしたジュリオ・バチスタがいて、メチャクチャ衝撃でしたね。ただ、「意外とブラジル相手でも出来るな」という感覚もありました。バルセロナBにヴェルディの人を通して、練習参加した時も、そんなに差は感じませんでした。後にトップで活躍したチアゴ・モッタなども居ましたが、それほど衝撃は受けませんでした。ただ、その後の活躍を見ると、トップ昇格後に物凄く伸びたんでしょうね。当時は、「日本代表で活躍した人が海外を目指す」というのが一般的だったので、海外でプレーしたいという思いはありませんでした。今だったら海外に行きたいと思うかもしれませんね。 Jリーグ時代の一番の思い出はやっぱり、ヴェルディでトップチームに上がった時です。ユースと比べても、周りのレベルは格段に高かったですし、みんな出来るので一緒にやっていて凄く楽しかったです。現在はソルプレッサ・サッカースクールで一緒に指導する桜井直人さんとも一緒にやりましたが、やっぱり上手かったです。 ーー現在はどのような活動をされていますか? 今は火曜日は八王子でクレシメントというサッカースクールをやっています。木曜日は桜井直人さんのソルプレッサ・サッカースクールで特別クラスをもっていて、土日はFCソルプレッサでコーチを務めています。クレシメントは、八王子の同じ会場で日数を増やしたいですし、別会場も検討して、拡大をしていきたいと思っています。 ソルプレッサもドリブル特化型スクールとして謳っていますが、クレシメントでも同様にドリブルで相手を抜く喜びや楽しさを教えています。クレシメントは東京ヴェルディなどで活躍した土屋征夫さんと一緒にやっていますが、土屋さんには守備の面から指導をして頂いていて、互いの特徴を活かした指導をしています。 ーースクールでの指導をはじめられたきっかけを教えてください。 元日本代表で現在は沖縄SVの代表を務める高原直泰さんに声をかけて頂いて、沖縄SVでプレーをしてる時に、週2回くらいスクールをしていたんですが、その時に子供達がどんどん上手くなっていくのを目の当たりにして、スクールでの指導の楽しさを知りました。 指導した子達には上手くなって貰いたいですし、スクールはチームじゃないですが、指導した子達が上手くなって、所属しているチームでも活躍してもらいたいですね。 ーー現役高校生にメッセージをお願いします! 自分の場合はドリブルを向上する為に、自主練習で一対一の練習をずっとしていましたが、そういった時間の使い方で差がつくものだと思うので、自分の練習時間も大切にしてほしいです。どれだけドリブルしたか、シュートを打ったか、トラップしたのかで差がつくものだと思うので。 今年は(新型コロナウィルスの影響などもあり)可哀想な部分もありますが、プロサッカー選手になりたい人がいれば、最後まで諦めずに頑張ってほしいと思います。 自分はジュニアユースに上がった時に、辞めようと思ったくらいの挫折を味わいましたが、毎日ナイターの照明が切れる一番最後まで練習をしていました。それをずっと続けていた時に、当時の監督だった田口貴寛監督(NPO法人田口フットボールアカデミー総監督)に「最近頑張ってるな」と声をかけてもらい、そこから少しずつジュニアユースでも活躍できる様になりました。頑張っている人は、必ずどこかで誰かがその姿を見てくれているということを忘れないでください。