昭和のステータス「注文住宅」が絶滅危惧種となっていた…!「不動産インフレ」を噛みしめる住宅営業マンの「哀愁の回顧録」
住宅価格だけが急上昇の「不思議」
資材価格の高騰や職人不足を背景とする「2024年問題」などの影響で、住宅の価格は上昇を続けている。 建設物価調査会総合研究所の調査によると、2015年を基準(指数値100)とした場合、2024年の木造住宅の価格は141となっている。この9年間で4割も上昇したわけだ。 しかも、ここまで上昇率をみせるのは住宅価格だけである。 同じ基準で算出された消費者物価指数(CPI)は、食品が117、被服及び履物が110、家具・家事用品が112だから、住宅価格の高騰が異常であることがわかるだろう。 一方で、同期間の名目賃金指数は104.5にすぎない。賃金が思うように上がらないなかで、住宅価格が急上昇したのだから、消費者の購買力が低下してしまうのは当然と言えば当然なのである。 さらに、状況を検証していくと、本当の問題が見えてくる。 実は、賃貸住宅への投資の偏りが一般住宅の価格を高騰させている背景に挙げられるのだ。 その問題の中身については、後編『「資材高騰」「人手不足」で「あこがれの俺の城」はもう実現しないのか…!「令和の不動産バブル」が飲み込んだ「注文住宅」のさみしき終焉』で詳しくお伝えしていこう。
金田 健也(タカマツハウス 取締役専務執行役員)
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