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コロナ収束を早く迎えるための“逆転の発想”? 京大准教授・宮沢孝幸氏の「ウイルスの本質を踏まえた戦略」

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ABEMA TIMES

 「危険なことわからんやつはとっとと感染しちまえ」。そんな“過激”な注意喚起のツイートが話題を呼んだ京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は、ウイルス学の専門家として、ウイルスとの接触を「100分の1」にしていくことを提唱している。 【映像】「致命的リスクがある人を隔離する」ウイルス学専門の宮沢氏が提言! 収束のカギ  とかく悪者とされがちなウイルスという存在について「実はウイルスはガンの研究にも役に立っているし、僕らがこういう体になったのもウイルスによってということが分かってきている。とはいえウイルスは悪いことをしているので、二面性を持っているということだ。何事も一面で考えてはいけないという話。みんなから“悪い人だ”と言われている人が実はすごくいい人だったりする。マスコミで叩かれたとしても、もしかしたら逆かもしれないということを常に考えている。そういうことが根底にある天邪鬼で、逆の発想が好きだということで、“役に立つウイルス”を研究している」と話す宮沢氏。  新型コロナウイルスについては、「“出てきちゃったよね”という話で、今まで人間の運が良かったなという話だ。動物のコロナにはもっと面倒臭いものが山ほどあるので、今回のコロナは決定的に最悪なものではない」と話す。

 その上で、気になる治療薬とワクチンの違いについて「治療薬は細胞の中でウイルスが増えないようにするもので、ワクチンは注射を打ってウイルスに対する免疫をつけるものだ」と説明する。  まず、「ウイルスと戦う“兵隊”の一つめが細胞だ。手裏剣のように抗体出す細胞と、自ら感染している細胞を倒すものに分かれ、身体中を回って防ぐ」と説明。そこで注目されるのが、エボラ出血熱の治療薬・レムデシビルや新型インフルエンザの治療薬・アビガン、ぜんそくの治療薬・オルベスコ、HIV感染症の治療薬のカレトラなどの存在だ。  宮沢氏は「新薬の開発というのは1、2年では済まないので、治療薬ができる、と言ってしまうのは少し語弊がある。今は既存の薬を使って、どれが効くかということを試している段階だ。ネコのコロナで効くものがあって、ヒトにも効くかもしれないものもある。ただ、もちろん既存の薬は新型コロナウイルス向けに開発されたもではないので、多くは効かないか、効いたとしても弱いはずだ」とした。  つぎにワクチンについては、「ヒトや動物の体は、ウイルスが侵入すると“何かが来たぞ”とアラートが鳴るような形で“抗ウイルス状態”になり、高まった自然免疫がウイルスを攻撃するようになっている。少しの人しか感染しないというウイルスは、この時点で自然免疫によって追い払うことができるものだということだ。しかし、この自然免疫を突破するような新しいウイルスに関しては、免疫を獲得しなければならない。いわばウイルスに対する、もう一つの“兵隊”だ。これを作るのに7日以上かかる。それはすごく強力で特異性が高く、抗体などが含まれる。抗体には3種類あり、Mが最初に増えて、その次にGが増える。この2つ全身を回ってブロックし、Aは粘膜のあたりで増えてブロックする。こうした獲得免疫は体験しなければつかないが、ワクチンを打つことで獲得できるので、過去にワクチンを打っていれば、眠っていた兵隊のクローンのようなものが一気に増えて対応するということだ。ワクチンがウイルスに効果があるというのは、そのためだ」と説明。

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