「お父さん、中卒なんですってね」田舎は学歴マウントと自慢の嵐…そこに拍車をかける「個人情報ダダ漏れ」という地獄
日本気象株式会社が10月30日に発表した「2024年度第3回紅葉・黄葉見頃予想」によると、紅葉の見頃は例年より遅い予想である。9月の記録的な高温によるもので、東京の紅葉見頃は12月5日ごろ、大阪は12月8日ごろという見通しのようだ。 この記事の他の画像を見る 紅葉を楽しみに山々に囲まれる遠方に出かけられる方も多いのではないだろうか。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「紅葉が楽しめる地域に都会から訪れるのは良いものの、実際に移住するには困難が伴いがちです。田舎と言われるところは、隣近所との物理的な距離は遠いですが、心理的な距離が近く、その分プライベートが晒されやすい危険が潜んでいます。 例えば、東京に住んでいれば、隣にどんな人が住んでいるか知らないという場合もあるでしょう。しかし、田舎ではそうはいきません。もちろん、すべてではありませんが」 確かに田舎の方がパーソナルスペースが狭いことは事実だろう。実際、今回の事件でも犯人の人柄についてインタビューを受けている近隣の人からは「大学を中退した」など、プライベートなことにまつわる発言が見受けられた。 橋爪優子さん(仮名・56)が住んでいる場所も紛れもなく田舎だ。 「個人情報が筒抜けなのは、当たり前。変な話、私が子どもの頃は付き合っている相手とかも巡り巡って、ご近所さんから親が聞いて知るみたいな感じでした。閉鎖的な環境に嫌気がさしたこともありましたが、今ではまぁ、これが普通という感じですね」 このような環境でいざこざが起こることはないのだろうか。 「そりゃありますよね(笑)この間もちょっとしたトラブルがあったんです」 トラブルの発端となったのは、町医者の妻である女性のある発言だった。 「彼女には3人の子どもがいます。彼女の話の9割は、その子どもたちにまつわるもの。特にご長男はこの田舎町から国立大学の医学部に入学したこともあって、彼女の1番の自慢。道端で彼女に会って捕まるとマシンガントークで自慢話をされるのが常です」 優子の暮らす田舎町では大学進学はかなりハードルが高い。なかには彼のように国立大学にいくものもいるが、県外に出る人は少なく、このご時世であっても高卒で働く人もいるくらいだ。 そんな彼女が最近、優子が通っている華道教室に入ってきたんだという。 「月に2回のお教室でメンバーは8人くらい。公民館で行う簡単なもので、おしゃべりのために集まっていると言った方がいいかもしれません」