「お客さまに喜んでもらえて本当にうれしい」 経営破綻した人気パン店「ベルベ」の味、元店長が引き継ぎ復活 2号店計画も
「リベルベ」がオープン 限定100本で販売したスイートポテトは1時間半で完売
2021年11月、創業社長の“突然”の失踪から、全28店舗の閉店に追い込まれたベーカリーチェーン「ベルベ」。それから約3カ月、同社の元従業員が、小田急線・愛甲石田駅近くに「REBELLBE(リベルベ)」(神奈川県伊勢原市)をオープンさせた。 ベルベの元店長・小嶋亮氏が同年12月に設立した(株)Az(神奈川県大和市)が運営する。1月26日のオープン初日、開店前から多くのお客が店舗に集まった。 「ベルベの突然の閉店で私も解雇される事態となり、当初は非常に困惑しました。ですが以前より独立を考えていたため、ベルベが入居していた複数の店舗オーナーと交渉を重ね、いち早く応じてくださった愛甲石田店をこのたびオープンすることができました。 多大な被害を受けたにもかかわらず、ベルベ時代の多くのお取引さまにもご協力をいただき、本当に感謝しております」(小嶋社長)。
店舗の前に長い行列、既に2号店の計画も
「想像以上の反響で少し恐ろしくなりましたが、ベルベがいかに愛されていたのか、あらためて知りました」(小嶋社長)。 オープン初日、朝9時の営業開始と同時に、定番のカレーパン、メロンパンを中心に売れ行きは好調だった。1日限定100本で販売したスイートポテトはわずか1時間半で完売、準備した商品は午前中ですべて売り切れた。 「陳列している商品はベルベで提供していたもの。原材料の高騰で当時より値上げしていますが、お客さまに喜んでもらえて本当にうれしい」(小嶋社長)。 いったん店を閉め、14時の再営業に向けて仕込みを開始するなか、再び店舗前には商品を買い求めるお客で行列ができていた。「当時の味を大事にしつつ、それを超えるオリジナルの商品も今後提供していきたい。期待を裏切ることなく、満足していただく商品を提供し続けていきます」(小嶋社長)。 すでに2号店の計画も進んでいるという。神奈川県を中心に、長年愛されてきたベルベの味。再び多くの地域で楽しめる日も近いかもしれない。