磯野貴理子流“更年期障害の乗り越え方”「不安になるかもしれないけど、絶対終わるから」#性のギモン
先輩方に相談して、わかってもらえたのが嬉しかった
――先輩方にたくさん話を聞いたとのことですが、人によって更年期障害の症状はさまざまですよね。 磯野貴理子: 「全く症状なかったわよ」っていう人もいましたし、姉は「とにかく感情がどこかに行っちゃって鬱みたいになった」と言っていましたね。自分が嬉しいのか怒っているのか、悲しいのか何もわからなくなったって。私もその症状に近くて、優柔不断になったり、おいしいものがわからなくなったりと、自分の感情がはっきりしない日々でした。 気持ちがやられちゃって、「掃除も洗い物もしなきゃ」と思っていても体が動かなくなって立つことすらできない人もいるみたい。そういうことを旦那さんとかは理解してあげてほしいと思いますね。 ――サボっているわけではなくて、できないんですよね。 磯野貴理子: そうなんです。自分でもその感情をうまく伝えることができないから、サボっているように見られちゃいますけど、絶対サボっているわけじゃありません! コミュニケーションすらおっくうになるんですよ。日によっても症状が違うから、「昨日は大丈夫だったのに、どうして今日は動けないんだよ」とか言われちゃうと余計におっくうになったりとか。更年期障害ってはじめてのことだし、どうしていいかわからないから自分を責めちゃったりもするんですよね。 ――磯野さんは先輩のどんな話が参考になりましたか? 磯野貴理子: 特に参考になったのは「元気が出るおいしいものを食べなさい」というアドバイス。すぐにスーパーにうなぎを買いに行って食べました。うなぎはしばらく食べていなかったので、おいしかったですね。マグロのお刺身を食べたときもちょっと元気になりました。自分では食欲が落ちていることに気づいていなかったんですよね。食べることに興味がなくなっていたんだと思います。 「こういうときこそ運動をしなさい」って言ってくださった方もいて、一生懸命歩きましたね。もちろん歩道橋は避けて(笑)。 あと、お医者さんから「ストレスをためちゃダメ」と言われたので、嫌だなと思うことから距離を置いたりもしました。真正面から向き合わないで、たまに逃げたり手を抜いたりしていましたね。 ――周囲の反応や行動で嬉しかったことはありますか? 磯野貴理子: やっぱり年上の女性と話して、理解してもらえたことが一番安心できましたね。年上の女性のお友だちの存在がすごくありがたかったです。 行きつけのカフェに80歳を過ぎた、年上のお友だちがいるんですけど本当に大好き。年上の方って人生経験が豊富だから何でも相談できるし、ちょっとした愚痴も聞いてもらうこともありますね。年上の女性って良いなと思っています。 ――そうやって更年期障害と向き合っていたら、いつの間にか終わっていたという感じだったのでしょうか。 磯野貴理子: そうなんです。歩道橋も今ではすっかりスタスタ歩けるようになりましたしね(笑)。何だったんだろうね、あれは。 更年期障害って終わりが見えないから、「ずっと続くのかな」とか不安になってつらくなることもあると思うんですけど、終わるのは確かだから。絶対ね! みんなあることだから怖くないですよ。