超簡単「誰でもバリスタ」ドリップコーヒーのいれ方に革新 サザコーヒー鈴木太郎社長が考案
サザコーヒーの鈴木太郎社長は個人のTwitterやYouTube公式チャンネルなどで「誰でも簡単にバリスタの味が実現できる」というドリップコーヒーの新しいいれ方を提案している。 ドリップコーヒーは、フィルターに入ったレギュラーコーヒーにお湯を注いで抽出するのが一般的な抽出法だが、取材に応じた鈴木社長は「ハンドドリップは入れ方次第で味が大きく変わってしまう」と指摘する。 その代わりに提案するのが、サイフォン抽出と似たやり方。 まずドリップコーヒーを開封して、レギュラーコーヒーをカップに移し、空のフィルターを別のカップにセットする。 次に、コーヒーの入ったカップにお湯を注ぎ、3、4分漬け込んでから空のフィルターに流し込む。 これにより「粉とお湯の接触時間が長いほどおいしくなり、通常のドリップよりも油脂も多く液体に入るようになる。サイフォン抽出と同じ原理で、粉の細かさと抽出時間だけ合わせると誰がいれてもプロのバリスタと遜色ない味わいが実現できる」という。 あらかじめ紙カップにお湯を注ぐことで湯量を調整する手間がなくなるメリットもある。 《参考》ドリップコーヒー「カップオン」のおいしいいれ方
サザコーヒーのテイクアウト用の紙カップは環境にも配慮し、サトウキビから砂糖を精製する際に出る搾りかす(バガス)を使用。これにより同社は昨年、SDGs事業認定(ゴール15:陸の豊かさを守ろう)を取得した。 紙カップはハンドドリップにも好適だという。「ミルクピッチャーのように細いお湯を出すことができ、ケトルよりも調整がしやすい」と説明する。 鈴木社長は20年6月19日から現職。家庭内消費の高まりで、ドリップコーヒー「カップオン」シリーズなど豆の販売は好調な一方、喫茶事業がコロナ禍の外出自粛の影響で苦戦を強いられている。 「もはや、おいしいだけではお客様を引きつけることはできない。価値観が変わる時代に、生き残る鍵は楽しさであり、おいしさも再度見直す必要がある」と意欲をのぞかせる。