<テニス>全米メディアが大坂なおみのあわや金星を一斉報道!
また米ヤフー・スポーツは、「全米オープン5日目に思った5つのこと」と題した記事の中で、2番目にこの大坂とキーズの試合を取り上げた。ちなみに1番目は、今大会の優勝候補で、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチが、手首を痛めていると言われている中、2回戦でいきなり今年のモンテカルロマスターズで敗れたジリ・ヴェセリと戦う予定だったが、ヴェセリの故障による棄権で不戦勝、さらに3回戦では、ミハイル・ユージニーが第1セットの途中で故障のために棄権したため、またもや不戦勝と、幸運に恵まれていることをピックアップしていた。 同記事中でジョン・ワーセイム記者は、「マディソン・キーズは、第3セットで18歳の大坂なおみに1-5とされた。自らの母国アメリカでのグランドスラムで、あのまま負ければ物凄く苦痛な敗戦になっていただろう。でも、あと2ポイントで負けというところで彼女のお決まりの姿が全開。パワーを使ったショットが決まって大坂を退けた」と逆転勝利の様子を伝えた。 USAトゥデー紙も、テニス欄のトップでキーズと大坂の試合を取り上げ、「全米オープンでマディソン・キーズは崖っぷちから盛り返した」と見出しをつけ、試合の内容を細かく説明した。 「紛れもなく、自らのキャリアで最高の逆転劇」というキーズのコメントや、「耐え忍べば、盛り返して試合を自らに向けることができるとわかっていた。観客は素晴らしかった。自らの母国のグランドスラムで、(センターコートの)アーサー・アッシュでプレーすることは言葉にできないほどのことだった」と母国の声援がキーズを後押ししたことにも触れた。 ニューヨーク・タイムズ紙は、「1回戦でも午前1時50分までの試合で、あと2ポイントで敗退というピンチを迎えたキーズは、今日も窮地に立たされた。でも今回の戦いは、彼女の根性とスタミナが試された」と大坂との3回戦での対戦が1回戦以上に厳しいものであったことを伺わせ、「一番大事なことは、私は絶対に諦めない。最後まで戦い抜く」と話したキーズのコメントを紹介した。 同記事によると、セレナ・ウィリアムズがアメリカの次代のスターはキーズだと予想したという。実際先月行われたリオ五輪でも3位決定戦まで勝ち上がっている(惜しくもメダルには届かなかった)。 米国のホープを苦しめたことで、全米の注目を集めることになった大坂の父はハイチ出身で母が日本人。1997年に大阪で生まれたが、幼年期に一家で米国に移住。日本語より英語が得意。2013年にプロに転向し、今年の全豪で予選を勝ち抜き、グランドスラム初出場を果たしたばかりの急成長の18歳だ。全米を驚かせた大坂が、いつ本当の大金星をマークしても不思議ではない。