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【牝馬3冠メモリー(4)】10年・アパパネ&18年・アーモンドアイ

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サンケイスポーツ

 過去5頭いる3冠牝馬の関係者に当時を聞く集中連載「牝馬3冠メモリー」の最終回は、2010年アパパネと18年アーモンドアイで2度達成した国枝栄調教師。キャラクターが違う2頭で挑んだ秋華賞を振り返った。(全4回)  ◇  国枝調教師はただひとり、3冠牝馬を2頭育てあげた。2010年アパパネと18年アーモンドアイ。それぞれタイプは異なった。  まずは今も現役で、記憶に新しいアーモンドアイについて「能力が抜けていた。この馬の場合は使えれば大体ね」とオークス以来のぶっつけで挑んだ一戦を振り返る。順風満帆だった春と違い、秋華賞では蹄(ひづめ)の問題など細かい心配事があり、デキは8割だったという。それでも「80(%)だろうが何カ月ぶりだろうが、100(%)に仕上げなくても競馬に行けば走ってくれる。すごい馬」。短い直線で大外からごぼう抜きの3冠制覇は圧巻だった。  もう一頭のアパパネは「1回使ったらグンと良くなる牡馬のような牝馬だった」という。サンテミリオンとのオークス1着同着後は、在厩調整で秋を迎えた。食欲旺盛で馬体がなかなか絞れず、トライアルのローズSは前走から24キロ増で4着。初めて馬券外に敗れたが、焦りはなかった。  「調教だけじゃなかなか仕上がらなかったし、ローズSは負けを覚悟していた。でも使わないと秋華賞で仕上がらない。アパパネが3冠を取るのに必要な負けだった」  アパパネの戦歴を見ると、GIIとGIIIでは5戦して0勝なのに対し、GIでは11戦で5勝。「タフで丈夫」という卓越した才能を持つGIハンターだった。(板津雄志=おわり) ★2010年秋華賞VTR…始動戦のローズSで4着に敗れたアパパネは、重め残りを叩かれたことで本番ではマイナス4キロの数字以上に引き締まった馬体で出走。前半5ハロン58秒5のハイペースで流れる中、中団でじっくり流れに乗り、残り3ハロンからスパート。大外を回って堂々を抜け出し、一気に勝負を決めた。史上3頭目の偉業は、2歳GIの阪神JFを含めて“4冠”という史上初の快挙だった。 ★2018年秋華賞VTR…アーモンドアイはオークス以来のぶっつけで牝馬3冠最終戦に臨んだ。春の2冠牝馬が同様のローテを歩んだのは、エリザベス女王杯時代のベガ(3着)しかいない。休み明けで陣営も「80%の仕上がり」と話していたが、のちの最強馬は役者が違った。3連勝中の上がり馬ミッキーチャームが絶妙な逃げで粘り込みを図る中、4コーナー12番手の絶望的とも思える位置から涼しい顔で差し切り、ルメール騎手は「今、日本で一番強い馬」とたたえた。

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