職員を26年に出向意向 富山県インド経済訪問団で新田知事、チェンナイで州工業相らと懇談
【チェンナイ】富山県のインド経済訪問団(団長・新田八朗知事)は20日、製造業が盛んなタミルナド(TN)州の州都チェンナイで、T・R・Bラジャ州工業大臣や白石薫日本貿易振興機構(ジェトロ)チェンナイ事務所長とそれぞれ懇談した。新田知事は白石氏との懇談で、2026年から県職員を同事務所に出向させる意向を示し「富山県とTN州の関係を強めたい」と話した。ラジャ氏は製薬企業やアルミ部品産業の連携促進に強い意欲を示した。 南部インドの中心で人口が7千万人を超えるTN州は、県が2011年から交流協定を結んでいるアンドラプラデシュ(AP)州と隣接し、22年時点で日産やヤマハ、東芝、コマツなど日系企業190社が進出している。チェンナイのホテルで訪問団と意見交換した白石氏によると、これまでJETROチェンナイ事務所に都道府県職員が派遣されたことはなく、富山県からの出向が実現すれば県内企業進出への大きな後押しになる。
ホテルではラジャ氏ら州政府関係者や現地企業関係者とも意見交換。訪問団メンバーの石橋隆二氏(石橋社長)、谷口貞夫氏(北陸精機会長)、鈴木哲哉氏(スギノマシンINDIA取締役社長)、中谷幸雄氏(キタムラ機械営業部国内アジア営業本部本社営業課係長)、松崎英治氏(立山マシンSFA事業部営業技術部第1営業セクションマネージャー)がそれぞれ自社事業を紹介した。 一行は在チェンナイ総領事館で高橋宗生総領事とも懇談し、知事は「成長著しいインドとの経済交流を活発にしたい」と意欲を示し、高橋氏は「富山県は南インドと日本の交流の先駆者。さらに交流を発展させてほしい」と期待を寄せた。